24. 相手の話を心から聞く「傾聴力」をつけよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴は学生アルバイトの時も含めて通算31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。さらに最近では本を出版するための執筆活動も行っているところです。
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 教育・心理カウンセラーで自己啓発作家の花賀作象です。前回は「仕事ができる人になろう!」で、仕事ができるようになるにはどのようなことをしていけばいいかについて述べていきました。

 今回のテーマは「相手の話を心から聞く『傾聴力』をつけよう!」になります。あなたは「傾聴」という言葉をご存じですか?傾聴とは、相手の立場や感情に共感しながら理解しようとする姿勢のことを言います。すなわち、今回のタイトルにもあるように「他人の話を心から聞く」という意味になります。最近ではコーチングを職場で導入しているところも多いので、傾聴そのものについての理解はだいぶ深まっているとは思います。しかしそれでも職場での人間関係で悩む人が減らないというのは、やはりこの傾聴がまだまだ浸透していない現実があるからです。ですから、今回は他人の話を心から聞けるようになるためにはどうしたらいいかについて述べていきますよ!!

3種類の「きく」

 まず、人の話を聞くの「きく」には、3種類あるのはご存じですか?

 1つ目は「聞く」です。これは英語で言う“hear”と同じで、「自然に耳に入る」ことを言います。だから別に相手の話をきちんと聞こうと思っていなくてもできるのがこの「聞く」になります。ということは、この「聞く」は他人の話を聞くときに何か作業をしながらでもなすことができます。つまりこの「聞く」は「ただ聞いているだけの状態」を示していることになります。

 2つ目は「訊く」です。これは基本的には「都合を訊く」「道を訊く」という具合に自分が発言するときに使用する言葉になります。この「訊く」は、相手のことよりも、自分の考えをその人に言うことを目的としています。すなわち「訊く」は「自分のために聞いている」のであり、それにより自分が言う材料を相手の話から集めているのです。

 3つ目は「聴く」です。例えば音楽を聞いてそれがただ耳に入ってくるだけなら「聞こえる」になりますが、これがその世界に引き込まれてしまうような状態になっているときは「聴こえる」と書きます。この「聴く」は3つの中の「きく」の中で最もレベルの高く、「相手のために聞いている」ものになります。まさにこれが傾聴のことで、「心の底から聞いている状態」を示しているのです。

人の話を「聞く」

 人の話を「聞く」という行為は、前述のように何か作業をしながらでもできるので、これはよくなされているのではないかと思います。しかし、よく考えてみてください。自分が話をしているときに、相手が何かをしながら聞いていたとしたら、話を聞いてもらえていると思えますか?真剣に聞いてもらえていないと判断して話をするのをやめたくなってきませんか?このように、こうした聞き方をしていると、次第に相手から話をしてもらえなくなっていきます。

人の話を「訊く」

 人の話を「訊く」という行為は、相手の話が終わった後でアドバイスしたり反論したりするために話を聞いています。すなわち自分のために話を聞いています。ということは、相手の話よりも自分が後でする話のほうを重視しているのです。この聞き方は、相手に対し「こう反論してやろう」とか「こうアドバイスしよう」といった主観的な考えを持ちながら聞いています。ですから相手の話を全部聞いているわけではなく、自分が後で何かを言うための「都合のいい部分」だけ聞いていることになります。実際、人の話に対しよく反論する人は相手の話の一部分だけを取り上げて反論しますよね。それを言った本人からすれば、だいたいそういう一部の言葉には何かの背景があるものですが、反論者はそういう背景は一切無視して自分の都合のいい部分だけに着目するのです。結局のところ「訊く」というのは、相手の話を自分の都合の良いとらえ方をして、相手の真意を捉えないまま話を聞いている状態になっているのです。

人の話を「聴く」

 人の話を「聴く」行為は、前述したように人の話を「きく」行為としては最もレベルの高い聞き方になります。この「聴く」は、「聞く」のように「ただ聞くだけ」だったり、「訊く」のように自分の反論やアドバイスの材料にするために相手の話を聞いているわけではありません。相手の話に耳を傾け、本気で相手のことを思いやりやって話を聞いているのです。ということは、相手の話を一部分だけ聞くようなことはなく、相手が話すことを「全部聞いている」のです。相手が話をしている最中は自分の考えを一切持たず、かなりの集中力を持って相手の話を聞くことになります。だから相手が話していることや相手が考えていることを「そのまま」受け入れます。そこに自分の主観はありません。「相手がどんなことを考えているのか?」とか「相手の真意は何なのか?」を捉えることだけに集中しているのです。自分が話すことなど余計なことは一切考えずにまさに「心の底から相手の話を聞いている状態」です。だから「聴く」は「傾聴」とも言われているのです。それゆえ人の話を聞くときは、この傾聴がなされていることが非常に重要になってくるのです。

傾聴力をつけるには「時間の確保」が大事

 傾聴は、人の話を心の底から聞くことからかなりの集中力を要します。そうすると、何か作業をしながらこれをするのは絶対に不可能です。もし、仕事中に部下や同僚に相談を持ち掛けられ、そのときにどうしても手が離せない作業をしているのなら、「ごめんなさい。5分だけ待ってもらえますか?」とキリのいいところで終わる時間を伝え、その後は完全に業務の手を止めて、相手の話を傾聴するようにするのです。要するに相手の話を傾聴するための時間の確保をするわけです。

 そして、相手の話を聞くときは、頭の中を完全に空っぽの状態にして余計なことは一切考えないようにします。よく相手に対し「こう考えているに違いない」など、予測する癖のある人は、これをしそうになったら「ストップ」と自分で唱えて自分の思考を止めてください。その上で相手の話を「聴く」ようにします。 これを繰り返しているうちに、傾聴力は自然についていくようになります。

傾聴力の効果

 傾聴力がついてくると、「相手がどういう考えを持っているか?」をきちんと捉えるように話を聞くので、相手の真意が分かってくるようになります。すると、相手と気持ちが通じ合えるようになってきます。そうなると相手はあなたに対する信頼度が増すようになります。それによりあなたも業務をする上で、相手に指示も出しやすくなりますし、協力も得られやすくなります。ということはあなたが業務を進めていく上で、かなりスムーズに事が運ぶようになってくるのです。特に部署のリーダーがその部署にいる人たちの話を傾聴して聞くようになると、その部署全体の雰囲気はよくなり、部署全体の成績も上がり、誰もがやりがいをもって業務に励むことができるようになります。リーダーが傾聴力をつけるというのは、ここまでの効果をもたらすことに繋がっていくのです。

 このように相手の話を傾聴するのはいいことばかりをもたらします。変な誤解で相手とトラブルになることもなくなっていきます。職場にいる人の誰もが相手の話を傾聴できるようになれば、その部署は誰もが生き生きと仕事ができる素晴らしい環境になっていくのは間違いありません。ですからあなたもぜひ傾聴力をつけるように日々努力をしてください。

 以上になります。今回は相手の話を心から聞く傾聴力をつけるためにどのようにしていけばいいかについて述べていきました。人は誰でも自分の話をきちんと「聴いて」ほしいと思っています。ですからこれができる人は本当に信頼されるようになります。今まで自分の主観を持って相手の話を聞く癖がついている人は、最初はなかなか傾聴ができなくて苦労すると思いますが、これも繰り返しているうちに傾聴できるようになってきます。ですからまずはあなた自身が相手の話を徹底的に傾聴するようにしてください。それができるようになってきたらあなたのことを信頼する人が増えてきますから、あなたにとって職場はかなり居心地の良いものになっていきます。今回述べた内容をしっかり取り入れ、ぜひ傾聴力をつけてください。そして周りの人たちや顧客から信頼される人物になることをめざしてください。それにより今後あなたに大きな利益をもたらすようになってきますよ。それではまた次回お会いしましょう!!

花賀咲象

花賀咲象

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