C15. 自分の意見が言える子に育てよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴は学生アルバイトの時も含めて通算31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。さらに最近では本を出版するための執筆活動も行っているところです。
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【子育て編】

 教育・心理カウンセラーで自己啓発作家の花賀作象です。前回【子育て編】第14回の内容は「文章力のある子に育てよう!」で、どのようにすれば入試問題等で説明や自分の考えが求められる問題にも対応できるようになるかについて述べていきました。

 今回は「自分の意見が言える子に育てよう!」になります。自分が思っていることや「こうしたほうがいい」という意見も持っていても、それを話さないままだと他人の言いなりになってしまいます。最近の入試で非認知能力が求められていることは前回でも述べていますが、自分の意見がはっきり言える能力というのはこの非認知能力の代表格でもあります。自分の考えていることをうまく言語化できなったり、人の意見に左右されてなかなか自分の意見を持てないでいる子も数多く存在しています。ここからはどのようにすれば子どもが自分の意見をしっかり持てるようになるかについて述べていきますよ!!

対面コミュニケーションをする機会が減少

 最近のデータによると、子どものスマホ所持率は小学生で約4割、中学生になると約7~8割となっています。近年ではスマホの所有開始年齢の低年齢化が進み、8歳の時点でスマホを持ち始める子も増加しています。

 こうした傾向により、スマホで動画を見たり、SNSやメッセージアプリに依存するようになり、対面コミュニケーションが減少しているのです。このため、実際の会話で自分の考えをうまく表現できなかったり、自分の考えをうまくまとめる能力が低下の一途をたどっています。

 さらに追い打ちをかけるように学校教育で集団生活の規律正しい行動が重視されるようになることから、学年が上がるにつれて自分の意見を言える子の割合も低下する傾向にあります。

 こうした傾向が子どものコミュニケーション能力の低下を招き、近年の不登校になる子どもの割合が増加する要因にもなっています。ですから、いかに子どものコミュニケーション能力を早い段階で鍛えていくかが問われてきているのです。

表現力を養う

 コミュニケーション能力を伸ばすには、語彙力を伸ばす、すなわち多くの言葉を知る必要があります。この語威力を伸ばすための最もいい方法は「様々な表現方法を知る」ことです。これを知るために「言葉の言い換え」をクイズ形式で親子でやってみるとよいです。たとえば「『お菓子を公平に分ける』の『公平』と同じ意味で漢字2文字の熟語は何でしょうか?」という具合です。これが分かっている子は「平等!」と嬉しそうに答えますよね。

 言葉には類義語がいくつか存在するのであり、類義語をこのようにクイズ形式で楽しく覚えていくと頭の中にその言葉がどんどん入っていくようになります。語彙力を伸ばすには類義語をこのように楽しく覚えていくのが最も良い方法です。これを毎日やっていると短期間の間にかなりの語彙力がついてきます。しかもクイズ形式でやり取りすること自体がコミュニケーションになりますから、コミュニケーション能力も自然についていくようになるのです。ぜひご家庭でもやってみてください。

毎日1つ時事的な問題(ニュース)に触れる

 最近では中学入試、高校入試、大学入試を問わず時事問題が出題されます。その時事問題は社会から出るとは限りません。国語、算数(数学)、理科という社会とは関係のない教科から出題されているのです。ということは、普段からニュースなど時事的な問題にも目を向け、親としてはそれを子どもに興味を持たせるようにしていく必要があります。

 ところで、あなたはご自身の子どもに普段から時事的な問題、すなわちニュースになっていることに触れていますか?一昔前は家族で朝のニュースを見ながら朝食を食べるといった家庭も多かったので時事的な問題に触れやすかったと思います。しかし、現在では共働きの家庭も多くなり、1日のうちで家族みんなが一堂に会して食事をとるのが難しい家庭が増えてきています。また、テレビを見ない人も増えていることから大人でも時事的な問題がよく分かっていない人も増えています。いかがですか?あなたの家庭ではこのようなことになっていませんか?

 子どもが時事的な問題に目を向けるようになるためには、まずは親であるあなたが時事的な問題にもっと関心を持つ必要があります。「ネットで毎日ニュースは見ているよ」という方も多いとは思いますが、ただ見るだけでなく、ご自身の意見を持つようにしてください。意見を持つのはその日のニュースのうちの1つだけでいいです。「こうするべきだ」とか「もっとこうしたほうがよくなる」といった意見を持つことで、社会の動きにもかなり敏感になります。ですからまずは親であるあなたがこのようにしてください。

 それができたら子どもに時事的な問題を話していきます。ただ、ここで注意していただきたいのが、一方的に時事的な問題の話を子どもにして親自身の意見を言ってしまうことです。これだと子どもは興味を持たないばかりか、それを聞くのが嫌になってきます。

 ではどうするのが最もいいかと言いますと、前述の表現力を養うところで触れたクイズ形式を使うことです。たとえば、「最近スーパーで売っている物の値段が上がってきているけど、このように物の値段が高くなることを漢字3文字でなんて言うと思う?」という感じです。ここで分かっている子は「物価高!」と答えますよね。このように時事的な問題を毎日1つだけでいいのでクイズにして子どもにどんどん出題するのです。すると、子どもはどんどん時事的な問題に関心を持つようになっていくのです。

時事的な問題への関心が自分の意見を生み出す

 自分の意見が言えるようになるためには、それに関する知識が必要になります。あなたも経験されているとは思いますが、ある仕事のやり方についての意見を言おうと思うなら、その仕事がどういうものでどういう進め方をしていてどこに問題点があるかが分かっていないといけませんよね。すなわちそれに関する知識が必要になるのです。ということは時事問題についての意見を言おうと思うのなら、ある時事問題についてより詳しく知っておく必要があるということです。

 先ほど、自分の子どもに時事的な問題に興味を持たせるためにクイズ形式で出題していくといいと述べました。これは子どもに時事的な問題に目を向けさせることで、子ども自身がそれについて「もっと知りたい」とより関心を強めてくるようになります。たとえば、前述の物価高の問題だと、「何で物価が上がってきているのだろう?」とか「どうやったら物価高が収まるのだろう?」と思うようになるということです。こうなったら占めたものです。子どもがこのようなことを聞いてきたら、すぐに答えを言うのではなくて、「何かの戦争が影響しているんじゃないかな?その戦争は何だか分かる?」と聞いてみるのです。そうやって答えを言うよりはそれに関することのヒントを言うようにしてクイズ形式で返すのです。そうするとまた新たな疑問が子どもの中で出てきますから、同じようにしてクイズ形式で返し、どんどん子ども自身に考えさせていくのです。

 するとどうでしょうか?こうしたことを繰り返していると、時事的な問題についてもかなりの知識がついていきます。さらに自分の頭でずっと考えますから、自分自身の意見も出てくるようになるのです。

 そうなると、こんな疑問が出てくるかと思います。「子どもの頭で考えさせるのなら、親の意見を言う場面がないから、親が自分の意見を考えるのは意味がないのではないか?」と。これは別に親のほうから子どもに自分の意見を言うために意見を考えてもらったのではありません。もし親の意見を先に言ってしまうと、間違いなく子どもはその意見に左右されます。こうなると子ども自身が考えて自分の意見を持つということができなくなるのです。親自身の意見を考えてもらったのは、子どもから「これについてどう思っているの?」と聞かれた場合に即答できるようにするためです。ここで子どもと違う観点の話をすることで、子どもも「そういう見方もあるんだ」ということを知ることができます。そうすると、子どもも一義的な見方ではなく他方面からの見方もできるようになってきますよね。親も自分の意見を持っておくようにするのは実はこのためなのです。これにより、子どもは一方的な見方だけではなく別の角度から見る見方も養われ、より説得力のある意見が言えるようになるということです。

 以上になります。今回は子どもが自分の意見を言えるようになるためにはどのようなことをしていけばいいかについて述べてきました。

 自分の意見が言えるようになるためには、言葉をより多く知っている必要があります。これについては前述のように別の表現に言い換える練習をクイズ形式で行うことでどんどん語彙力が高まってきます。

 そして近年あらゆる入試で時事的な問題が取り扱われるようになってきていることも踏まえ、子どもに対し毎日1つは時事的な問題に触れるようにしていきます。これもクイズ形式で行うことにより、子どもが時事的な問題にどんどん関心を示すようになってきます。これにより、「もっと知りたい」という知識欲が生まれ、それに伴い自分の意見も持てるようになってくるのです。

 時事的な問題というのは様々な分野に及びますから、子どもがこれに関心を持って意見を持つようになれば、自然にいろいろなことに対しての意見も出てくるようになります。まさにこの状態こそが「自分の意見が言える子」ですよね。

 今回述べた内容はあなたの子どもが自分の意見を言える子にするためにかなり重要なことを述べています。ぜひ実践してお子さんを「自分の意見が言える子」に育てていってください。ではまた次回お会いしましょう!!

花賀咲象

花賀咲象

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