◇150. 決めつけは危険だと認識しよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴は学生アルバイトの時も含めて通算31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回はルーティン生活の中で放置されている自分の才能をどのようにすれば劣化させることなく、それを磨いて発展させていくかについて述べてきました。

 今回は「決めつけは危険だと認識しよう!」になります。私たちは日常生活の中で、「上司から不当なことで怒られた」とか「無視された」とか「嫌なことを言われた」などのようなことが起こると、その当該人物に対してかなりの怒りを覚えるかと思います。そして、その怒りはずっと続き、「あの人物は最悪だ!」とか「全然こちらのことを考えてくれていない!」という思いも伴って、その怒りがますます増幅していくのです。ただ、それを「本当にそうなのか?」と考えたことはありますか?これはだいたい自分の思い込みであることがほとんどです。怒りの感情を持ち続けることは、精神衛生上良いことではなく、ストレスや病気に繋がっていきます。ここからはどのようにすれば、こうした決めつけから解放され、心の平静を取り戻せるようになるかについて述べていきますよ!!

決めつけの原因

 誰でもいろいろな人を見ていることから、自然に人物分析をしていること頃がありますよね。「あの人は優しい人だ」とか「あの人はちょっと短気」とか「あの人はそそっかしい」など、人を自然に「こういう人物だ」という感じで見るところがあります。これが平和に続いている間はいいのですが、職場内や家庭内で大なり小なりの事件が起こった途端にこれが崩れてしまいます。口論になったり、相手を必要以上に罵ったりするようなことが起こります。すると、その瞬間にそれまで抱いていたその人のイメージも一気に崩れます。もっと詳しく言いますと、それまで抱いていたイメージとは全然違うイメージでその相手を見てしまうようになるのです。ですから今まで優しい人物だと思っていた人であっても、ある事件をきっかけに「こちらの気持ちを考えない最悪な人物」に置き換えられてしまうのです。これがまさにその人物への決めつけの原因となっているわけです。

自分の思い込みも影響

 誰でも多少なりとも「~すべきだ」という考えは持っているかと思います。そして誰かがそれに反する行動をとったときに怒りを覚える傾向があります。たとえば、あなたが「人に注意するときはみんなの前で注意すると恥をかかされたような気持ちになるので、後で個人的に呼び出して注意すべきだ!」という考えを持っていたとします。すると、職場の誰かがあなたにみんなのいる前で注意したとしたら、もうここで激しい怒りを覚えるわけです。このような経験をされたことはありませんか?これはまさに自分の「~すべき」という考え方や思い込みが影響しています。「~すべき」という考え方が絶対的に正しいと思っている限りは、他の場合で同じような事例も出てくるようになってくるようになりますから注意が必要です。

直接本人に聞くことが重要

 相手からそう言われたことに腹が立つという怒りの感情を一旦持ち始めると、それはなかなか取れませんよね。ここで重要なのは「相手はなぜそんなことを言ったのか?」になります。前述の例でみんなの前で注意を受けたなら、なぜそこで注意したのかを本人に聞くのです。すると、「あそこで注意して止めておかないと事態が悪化して全体に悪影響を及ぼしそうだったから」のような回答が返ってくることがあります。すると、これはかなり妥当性がありますよね。悪い状態がズルズルと続いてしまうことを避けるためにあえてみんなの前で注意したというわけです。すると、注意されるような行為をずっと続けていたほうが悪いわけですから素直に「大変申し訳ございませんでした」と謝罪できますよね。ですからこういうときは、本人に直接聞く癖をつけるようにしていきましょう。

自分の非を素直に認める

 前述のみんなの前で注意されて頭にくるパターンは、そもそも注意されるようなことをしていること自体が悪いですよね。だったらみんなの前で注意されようが、後で呼び出されて注意されようが同じことのはずです。だいたい相手に対して頭に血が上ってしまうパターンというのは、このように「自分の非を認めたくない」という気持ちが強いときが多いです。これはいい人間関係を形成していく上でも決して良いものではありません。ですから、どのような形で注意されようが、自分の非はきちんと認めて反省するということが非常に大事になってくるのです。

固執した考えはやめる

 ついでの申し上げますと、「注意はみんなの前でなく後で呼び出して個人的にすべきだ」という考え方は良いものではありません。前述の例にもありますが、みんなの前で注意しなければいけない場面も出てきます。これは普通に考えてみていただければお分かりになると思いますが、どんなものでも「こうすべきだ」という原則もあれば、「時にはこうすることも必要」という例外も存在しますよね。ここから考えても「こうでなくてはならないんだ!」という考えに固執してしまうのは、人間関係を考える上でもよくないことになります。ですから「こちらの方が絶対に正しい」という自分の考えに固執するのはやめましょう!

肯定的意図を考える

 家族とか同じ職場で誰かと関係が良くない状態がずっと続いてしまうのはだれでも嫌ですよね。だいたい話のすれ違いが起こるというのは、お互いに相手の本質が分かっていないことが大半です。相手の話の本質のつかみ方については、私のブログ「◇142. 相手の話の本質のつかみ方を知ろう!」で詳細に述べていますので、こちらも併せてご覧ください。

 特に家族における配偶者についてはそうですが、口論になったときに相手が言うことをまともに受け取ってはいけません。腹が立っているとだいたい相手のことをボロカスに言います。そこに人権などありません。平気で人格否定をします。ただ、ここで考えなければならないのは、否定的な発言の裏には「肯定的意図」が存在しているということです。「本当はもっとしっかりしてほしい」とか「もっと子どものことを見てやってほしい」などの肯定的に相手を見る考え方が背景にあることも忘れてはなりません。

 だから冷静になって「この発言の肯定的意図は何なのか?」を探り出す必要があるのです。言葉をまともに受け取って「こんなこと言うなんて絶対に許さないぞ!」と怒りを爆発させると、その怒りは永遠と続くことになるので、結局苦しくなるのはあなた自身なのです。相手といい関係を続けていくためにも、相手の否定的な発言をまともに受けるのではなく、その背景にある「肯定的意図」を考えるようにしていきましょう!

 以上になります。日常生活を営む上で何かトラブルが発生した場合に、たいていの場合は相手に対し「この人は最悪な人だ!」という決めつけをしてしまう傾向が出てきます。今回はこんな時にどのようにすればこうした決めつけから解放され、心の平静を取り戻せるようになるかについて述べていきました。

 人間関係のトラブルは、自分が必要以上に「~すべきだ!」という考えに固執していたり、自分の非を素直に認めないことが原因になっていることが非常に多いです。こういうことをやめ、もっと相手がどういうことを考えているのかなど、相手の考えの本質を知ることは非常に大切になります。特に家族の人に関しては、たとえ否定的なことを言われてもその背景にある「肯定的意図」を考えることが重要です。今回述べた内容は、あなたがいい人間関係を形成していくためには非常に大切になることばかりです。しっかり実践して、家族内でも職場でもいい人間関係を作り、幸せな毎日を送ってください。ではまた次回お会いしましょう!!

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