◇140. 有給休暇を取得しやすい体制を作ろう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は自分自身になかなか自信が持てないときというのは誰にでもありますが、これをどのようにすれば自分の力を信じて前向きに努力していけるようになるかについて述べていきました。

 今回は「有給休暇を取得しやすい体制を作ろう!」になります。ちょっとお尋ねしますが、あなたは有給休暇をきちんと取っていますか?「本当は取りたい」と思っても遠慮してきちんと取っていない人が多いのではないでしょうか?ここからは上司やリーダーの話が中心になりますが、上司やリーダーが部署内でどのようにすれば誰もが有給休暇を何の気兼ねもなく堂々ととれる体制を作っていけるようになるかについて述べていきますよ。

休むのが申し訳ないと思ってしまう

 職場の人手が足りていなくていつもみんな忙しそうにしている…あなたはこのような状況下で仕事をしていることはありませんか?こんなの状況下の中ではとても「有給休暇を取ろう!」という発想にはなりませんよね。「みんな忙しそうにしているから休みを取るのが申し訳ない」と思ってしまうわけです。

 2019年4月に改正された労働基準法では、年間10日以上の有給休暇が付与される労働者には最低年5日の有給休暇取得が義務付けられるようになりました。これで労働者の有給休暇を年5日取得させなかった企業には違反者1人につき30万円以下の罰金が科されるようになった関係で、繁忙期を除いたところで有給休暇5日は取らせている企業もかなり増加しています。その一方で長年現在の会社に勤めている人は本来なら有給休暇を年間40日まで取れる人が多いのではないかと思います。ところが「休みを取るとみんなに申し訳ない」と気持ちがまだまだ強いことから、有給休暇も5日間のみで止まっている人が圧倒的なのが現状ではないでしょうか?

上司自らが動く

 その部署の人手が足りていないことが原因で有給休暇を取得しにくいという状況であれば、上司自らが動いて新たに雇い入れるなど、人手不足が解消するような動きに出る必要があります。どのような動きを取るべきかを申しあげますと、①部下の現状の把握、②人材の募集、③他業務を兼務し合うの3点です。

①部下の現状の把握

 上司やリーダーは、部下や他の従業員の体調だけでなく気持ち的に現在どういう状態になっているかを把握することが最も大事になります。これをきちんと把握しないで放置していると、突然退職してその職場を去っていく人がどんどん出てくるような現象が起こり、ますます人手が足りなくなっていくからです。だからこれは人材を募集することよりも大切なことになります。やめていく人がいなくなって職場に定着してくれる人が増えれば、新しく入ってきた人も同じようにやめずにいてくれるようになってきます。上司やその部署のリーダーは、部下や他の従業員が現在それぞれどのくらいの業務量を抱えているのか、どういう気持ちで仕事をしているのか、体調はどうなのか、家族の様子はどうなのか等を面談するなどをして聞き出し、それを正確に把握しておく必要があります。また、それだけでなく、現在人材の募集をかけていて何とかみんなが有給休暇を取りやすい状態にしていこうと尽力していることもここで伝えておくのです。そうすると、部下や他の従業員は「そこまで考えて動いてくれているのだな」と感動するはずです。みなさんも自分の上司やリーダーがそういう人だったらその人についていきたいと思いますよね。そうなるとやめていく従業員もいなくなってきます。ですから、上司やリーダーはまずは部下や他の従業員の現状を把握することを何よりも最優先して動くようにしましょう!

②人材の募集

 これは求人サイトを手掛けている企業も利用し、かなりの力を入れ込んで募集すべきです。ここでいい人材が入ってきたら前述の部下や他の従業員と同じようにその人の現状を把握した上で仕事内容も丁寧に説明して気持ちよく仕事をしてもらう体制を整えていくことが大切です。

③他業務を兼務し合う

 上司やリーダーはその部署内において、それぞれの部下や従業員が自分の業務以外の他の人の業務も兼務し合う体制をとっていくことは非常に重要になります。これによって、誰かが休んでも他にその業務ができる人がいることになるので、その日の業務が何の支障もなく進められるからです。有給休暇を取りにくい理由は「自分が休んだら他の人にその負担を背負わせてしまう」と考えてしまうからなのであり、これを普段からやっていると、何の負担もなく進めることができますよね。だからこそ、普段からそれぞれの人が他の人の業務も兼務し合いながら進めていくという体制が生かされていくのです。

部署全体の業務レベルの向上

 人手が足りなくていつも忙しい状態になっている部署というのは、当然上司やリーダーもそのような状態になっています。すなわちいつも忙しくて余裕がない状態になっているのです。上司やリーダーがそんな状態だと、部下や他のスタッフも何か相談したいことや聞きたいことがあっても聞きにくくなってきます。その状態だと分からないことや曖昧なことが出てきたときに、部下や従業員のそれぞれの判断で業務が進められてしまうことも多々出てきます。そのことが原因となって、業務スピードが上がらなかったり、クレームに繋がったりするわけです。すると、その対処をする時間がとられてますます時間がなくなるという悪循環に陥るわけです。

 これを解消するためには、まず上司やリーダーからその状態の改善に努めなければなりません。つまり、上司やリーダーは自らを「常に余裕を持った状態にしていく」ということです。そのためには上司やリーダー自らがきちんと1日の業務計画を立てて「業務を計画的に行う」ことを徹底していかなければなりません。上司やリーダーが忙しくしているのは、これができていない場合がほとんどです。確かに普段からルーティン業務に慣れていると1日の業務計画をいちいち立てなくても業務を進めることができます。そのためにそれをしない人が圧倒的に多くなるわけですが、結局こういう無計画さが忙しさを助長しているということを上司やリーダーが自ら把握しなければなりません。

 私のブログ「◇86. 1日の計画を最重要視しよう!」でも詳細に触れていますが、1日の業務計画をきちんと立てることは間違いなく「時間の短縮化」に繋がります。特に1時間単位ではなく15分刻みに計画を立てた業務というのは、その業務をする集中力を高め、その15分以内に終わらせようという意識が働くようになります。だから仕事が早くできるようになるのです。こうやって自分自身の業務レベルをアップさせて、業務を早く片付けることができるようになれば、時間的にも気持ち的にも余裕が出てきます。そうなると、部下や他の従業員の相談などもじっくり聞くことができますよね。ですから上司やリーダーは1日の業務計画は仕事をする前にきちんと立てていく癖をつけることが最優先課題になります。そうやって上司やリーダーがそのような姿勢を取るようになってくると、部下や他の従業員もそれを真似るようになってきますから、そうなると部署全体のレベルがアップしていきます。そうなったら部署の誰もが時間的にも気持ち的にも余裕が出るようになってくるというわけです。

上司やリーダー自らも有給休暇を取る

 上司やリーダーが有給休暇を積極的に取らない人だと、部下や他の従業員も当然取りにくくなります。上司やリーダー自身も自分がいなくても仕事が回る体制をきちんと作って、積極的に有給休暇を取ることが大事です。それによって部署全体で有給休暇を取りやすくなり、休暇中にどこかへ行った話など話が盛り上がったりするようにもなります。すると、部署全体に活気が出てきて、誰もがその職場に行きたくなる雰囲気にもなってきますよね。そうなれば人もどんどん増えてますます休みが取りやすくなってくるのです。ですから、上司やリーダー自身も積極的に有給休暇を取るようにしていきましょう!

 以上になります。今回は職場で有給休暇を取りたくてもなかなか言えない状況を改善するために、その部署の上司やリーダーはどのようなことをすれば有給休暇を取りやすい大切を作っていくことができるかについて述べていきました。ここでまず大事になるのが、上司やリーダーがきちんと部下や他の従業員の現状を把握することです。これをきちんと把握した上で、人材の募集をかけたり、従業員同士でお互いの業務を兼務し合ったりしていきます。さらには誰もが1日の業務計画を立ててから業務を進める体制を作り、上司やリーダー自身も積極的に有給休暇をとっていくようにしていきます。すると、誰もが何の気兼ねもなく休みがとりやすい状態になるというわけです。現在上司やリーダーの立場にある方はぜひ今回述べた内容を実践して、誰もが有給休暇を取りやすい体制を整えるようにしてください。そうすれば部署全体に活気が出てきますよ。ではまた次回お会いしましょう!!

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