教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、毎日黙々とまじめに仕事をしていても何の面白みもありませんから仕事に遊び心を取り入れていくことが大事になってきますが、仕事の中でどうやって遊び心を取り入れていけば楽しい職場になっていくかについて述べていきました。
今回のテーマは「変な義務感を持つのはやめよう!」になります。あなたは自分がする仕事に線引きをする、すなわち自分の「業務をする(引き受ける)基準」をきちんと設けていますか?これを持っていないと、「この仕事は私のほうでやらなければならないな」とか、「休日も出ておいたほうがいいな」など、変な義務感を持つようになり、あなたの休憩時間や休日が削られていきます。仕事上で「私が~しなければならない」という変な義務感を持ってどんどん抱える業務量が増えていくと、あなた自身の仕事が回らなくなり、あなたが行う仕事の質の低下を招きます。そうすると、あなたに対する評価も下がってしまいますよね。今回は、このような変な義務感を持たないようにして気持ちよく業務を進めていくようにするためにはどのようにすればいいか、今から述べていきますよ!!
目次
何かを恐れている??
「私が~しなければならない」という変な義務感を持った人というのは、「私がやらないと…」とか「私でなければ…」という自分一人で仕事をやることの責任感が異常なほど強いところがあります。だからこういう人は基本的に仕事を人に任せることをしないで自分一人で仕事をする傾向があります。まるで「この仕事を自分一人でやっておかないととんでもないことが起こるのでは…」という恐怖感を抱えているような感じです。具体的には「これをしておかないと自分の評価が下がるかもしれない」、「これをしておかないと今のポストが他の人に奪われてしまうかもしれない」、「これをしておかないと他のスタッフから白い目で見られるかもしれない」などという恐れです。
他人に仕事を振るのが下手
また、変な義務感を持って仕事をする人というのは他人に仕事を振るのが下手なところがあります。変に遠慮するところがあり、「他の人もいろいろ仕事を抱えているのに自分がしているこの仕事を他の人にやってもらうなんてその人に申し訳ない」といった気持ちを持っています。だから他人に仕事を振ることができず、自分一人で仕事を抱えてしまうので、結局のところ「私がやらなければならない」状態に陥ってしまうのです。
他人に任せたくない
自分が現在抱えている仕事が「自分でやりたい」とか「自分で仕上げたい」という気持ちが強く、「他人に任せたくない」という気持ちが強すぎることから、自分一人で抱え込んで「私がやらなければならない状態」になっているケースがこれになります。
仕事は自分一人でやっているのではない
仕事は普段一人で黙々とやっていると、自分一人だけでやっているような感じがしてきますが、自分一人だけで成り立つ仕事はありません。たとえフリーランスの方であったとしても他の仕事仲間や他の業者との連携はどうしても必要になってきます。
そこから考えてみると「私がこの仕事を全部やらなければならない」という変な義務感を持った人というのは、それがもし締め切りに間に合いそうにない場合にどうするのかということを考えていないことになります。「自分がやらなければならないという恐怖感に襲われているから」、「他人に仕事を頼むことを自分から言い出せないから」、「他人に任せたくないから」という理由はいずれも「顧客のことを全く考えていない自分勝手な理由」になります。それはあなたの恐怖感とか引っ込み思案な性格とか自分のこだわりなどは、顧客の要望には全く関連性がないことから考えてお分かりになりますよね。
フォードモーター創設者のヘンリー・フォードは言います。「自分よりうまくできる人がいるのなら、その人に頼めばいい。全部自分一人でやろうだなんて思わないことだ」と。仕事というのはチームプレーが大事です。「自分がやりたいこと」よりも「自分ができること」の方を優先させなければなりません。だから締め切りなども考慮して自分の今抱えている仕事の進捗状況がよくない状態にあるのなら、他のできる人にその仕事を振るべきなのです。それによりそのチーム全体でいいものを作り上げていくことができるようになるのです。
変な義務感を捨てると休みを取りやすくなる
「私が~しなければならない」という変な義務感を捨てて他の人に自分の仕事をやってもらうようにしておくと、あなたがいないときでもその仕事を誰かがやってくれることになりますから、あなた自身が休みを取りやすくなります。会社員や公務員の方なら有給休暇が必ず付与されているものの、実際の場面でそれを使う機会はなかなかないというのが現状だと思います。しかし、自分が休んでもその代わりの仕事をやってくれる人がいるのであれば、堂々と有給休暇も取ることができますよね。
他人に変な気遣いは不要
「私の代わりに仕事をやってもらうなんてその人に申し訳ない」という気持ちを抱いていたりしていませんか?これは結構多くの人がこの気持ちを抱いているかと思います。こういう気遣いは正直申しあげて不要です。そう思うくらいだったら普段からそう思わなくて済む状態を自分で作っておけばいいのです。自分の業務は常に計画を立てて迅速かつ丁寧に行うようにし、他の人の仕事の手伝いを普段からやっておくようにするのです。すると、あなたがいざ休むときはあなたの仕事を快く引き受けてくれるようになります。そして有給休暇などのまとまった休みを取る前にどこかで少し休みを入れるようにして、そこで自分の仕事の引継ぎを行い、あなたの仕事が他の人でもできる体制を整えておくのです(代行の準備については、私のブログ「◇73. 代行の体制は常に取っておこう!」参照)。ここまでやることができれば、本当の意味で堂々と休めますよね。
普段の自分の業務を見直す
普段から他のスタッフや上司の仕事の手伝いをしようと思ったら、あなた自身が業務レベルの向上をしていく必要があります。もしあなたがいつも自分の仕事でいっぱいいっぱいで、他人の仕事を手伝う余裕なんてない状態だと、誰もあなたの仕事を手伝ってくれなくなります。そのため自分自身の業務のレベルアップをしていくには、まず業務計画をきちんと立てる必要があります。これについては、私のブログ「◇3. 今年の行動計画を立てよう!」で詳細に述べていますので、こちらも併せて読んでください。1日の業務計画については、私が他のブログでも再三述べている「15分刻みの計画」を立てるようにします。たとえば「10:00~10:15 ○○様へ電話入れ」「10:15~10:30 報告書の作成」という感じです。普通は1時間ごとに計画を立てるかと思いますが、この15分刻みの計画は時間に対する意識が今までとガラッと変わってくるので、あなたの仕事の能率を格段に引き上げてくれます。ぜひやってみてください。
以上になります。今回はあなた自身が仕事でいっぱいいっぱいになるのではなく、仕事に余裕を持たせて「私が~しなければならない」といった変な義務感を持たないようにするためにはどのようにしていけばいいかについて述べていきました。「私が~しなければならない」と変な義務感を持って仕事をするのは、仕事がチームプレイであることを考えても好ましいことではなく、変な義務感を持つことで仕事を休みにくくもなってきます。あなた自身が気持ちよく仕事に励むことができるようになるためにも、あなた自身が業務のレベルアップのための努力をし、他のスタッフや上司の仕事の手伝いを積極的に行うようにすることが大切になります。ぜひ今回述べている内容を実践して、仕事に変な義務感を持たないようにし、休むときは堂々と休みを取ってあなた自身が生き生きと仕事に励むことができるような環境づくりを心掛けてください。ではまたお会いしましょう!!