◇95. 過去の栄光は捨ててしまおう!           

4 min
花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

FOLLOW

 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、様々の情報や知識(ノウハウ)を収集するだけで満足してしまうノウハウコレクターに陥ってしまっている人はかなりの数に上りますが、このノウハウコレクターから卒業して自分自身が本当にその知識(ノウハウ)を使えるようにするためにはどのようなことをしていけばいいかについて述べていきました。

 今回のテーマは「過去の栄光は捨ててしまおう!」になります。誰でも学歴とか職歴で自分の調子が良かった時期というものが存在しますが、それを現在でもつい自慢話で話したりしていませんか?自慢話をいうのは他人が聞いていい気がしません。にもかかわらずそれを話してしまう人が少なからずいるのです。今回は、自分が過去の栄光にすがっている状態になっているときに、いったいどのようにすればそこから抜け出して他人から自分の話を聞いてもらえるようになるかについて述べていきますよ!!

現在の自分に自信がない

 「私がその部署の責任者だったときは売り上げが全社トップの成績で…」とか、「私は○○大学(○○高校)出身なんですが…」などとこちらが聞いてもいないのに過去の自分の過去の実績や自分の学歴の自慢話をする人はだいたいどこの職場に行っても1人や2人は存在します。こういう自慢話をする人の現在の状態を見てみると、だいたい仕事に対する情熱を持っていません。だから成績も大したことがなく、自分だけで仕事を抱えていつも悩んでいるようなところがあります。これは要するに「現在の自分に自信を持っていない」ということです。もっと厳密に言えば、今やっている仕事にやりがいを感じておらず、辞めることも念頭にあるが現在の地位を失ってしまうことを考えるとそれを簡単にできるものでもなく、どうしていいのか分からない状態に陥っているのです。だから仕事の成績も振るいません。とはいえ、部下や同僚や他のスタッフに対しては、自分が上の立場に立った発言を保持していかなければならないと考えており、現在の悪い状態を話すことはとてもできないので、過去の栄光にすがり、その自慢話をしてしまうのです。誰も他人の自慢話を聞きたいとは思いませんから、表面上は「すごいですね」と褒めながらその内心は鬱陶しがっています。本人はそれを聞いている人たちがなんとなく鬱陶しがっているなとは感じていても、自分の自尊心を満たすためにそれをやめることができない状態になっているのです。

劣等感が強い

 また、過去の栄光の自慢話をよくする人は劣等感がかなり強いです。たとえば、高校は都道府県内トップクラスのいい学校を出ていても大学入試で失敗している場合は、大学にかなりの劣等感を持っているので出身高校の自慢話をします。いい大学を出たものの就職活動で失敗したり就職先で思うような実績が残せていなかったような場合は、現在の就職先に劣等感を抱いているので、出身大学の自慢話をします。前の職場や前の部署でいい成績を残したものの現在の部署での成績が大したことがなかった場合は、現在の部署での仕事に劣等感を抱いているので、前の職場や前の部署にいた頃の自慢話をするというわけです。

 もしこれに心当たりがある人はよく考えていただきたいのですが、過去の栄光は現在に繋がっていますか?「あのときは良かった」だけで終わっていませんか?あのときの何が良くてそれを現在に繋げていくにはどうしたらいいのかを考えたことはありますか?要はあなたの成長が「過去で止まっている」のです。人間という生き物は「常に進化する動物」です。したがって現在こそ自分をどう成長させるかを常に考えていく必要があります。ですからそういう劣等感に苛まれているときは、過去の栄光にすがって自慢話をするのではなく、「現在の自分をどう成長させるか」ということを最大限に考えて行動をとっていくことが大事になるのです。

何のために仕事をしているのかを考えてみる

 過去の栄光にすがって自慢話をついしてしまうという人は、何のために現在の仕事をしているのかを真剣に考えてみると良いです。自分の自慢話をするためですか?自分の過去の実績や自分の学歴をアピールするためですか?部下に自分がいかに偉いかを理解してもらうためですか?違いますよね。「顧客のため」ですよね。その背景に「家族を養うため」とか「子どもの養育費のため」などの個人的な理由もあるかと思いますが、根本的に仕事をする目的というのは「顧客のため」になります(ブログ「◇75. 明確な目的を持って仕事をしよう!」参照)。となると、顧客の利益に何ら関係のない自分の自慢話をする意味は全くありませんよね。

 もし「顧客のため」という目的にピンとこないようなら、あなたの給料がどこから出ているかを考えてみるとよいです。会社から出るのですか?国や都道府県・市区町村などの地方公共団体から出るのですか?違いますよね。会社なら顧客が支払ったお金から出ていますし、国や地方公共団体なら国民・住民が支払った税金から出ています。ここまで考えると仕事が「顧客のため」という理由が明確に分かりますよね。だったら顧客の利益になることを最大限に考え、顧客が喜ぶような仕事をするべきなのです。顧客が喜ぶような仕事をすることが間違いなくあなたの仕事のやりがいに繋がっていきます。単純に考えて自分がやった仕事に対して顧客が心から感謝してくれたらこれほど嬉しいことはないですよね。

顧客のために仕事をすることが収入アップに繋がる

 「顧客は何に対してお金を支払ってくれるのか?」を考えたとき、それは信用のある人(物)に対してになります。あなた自身がいつも顧客が喜ぶような完成度の高いもの(サービス)を作っていたとしたら、顧客はあなたが作るもの(サービス)に対して喜んでお金を出すようになります。逆に手抜きをしていたら、その商品(サービス)を買ってくれないばかりか、すでに購入していたら賠償や補償を要求されることもありますよね。ということはあなた自身が顧客から信用を得るということは、顧客があなた自身に信頼を寄せることに繋がってくるので、あなたという人間に対してお金を支払ってくれるようになるのです。こういう人が増えてくれば当然あなたの収入アップに繋がります。すなわち、「顧客のため」に仕事をするということは、あなた自身の収入を確実に上げていくことができるようになるというわけです。ここまで考えてみると、もう自分の過去の栄光なんかどうでもよくなってきますよね。それだけ「顧客のため」に仕事をすることは大事になってくるというわけなのです。

 以上になります。今回は過去の栄光にこだわりすぎて他人にその自慢話をしてしまうような場合に、今の冴えない自分をどのようにすれば過去の栄光を捨てて前向きに現在の仕事に取り組めるようになれるかについて述べていきました。

 確かに現在の自分に自信がなく、劣等感が強いところがあるとは思いますが、それを自分の過去の栄光にすがってそこに逃げてしまうようなことをしていると、その過去の時点であなたの成長が止まってしまいます。ここで大切なのは、「現在の自分をどう成長させるか」であり、そのためには現在の仕事を「顧客のため」と捉えて進めていくのがベストになります。それによりあなたは顧客から信頼されるようになり、それに伴い収入もアップしていくので、そうなると過去の栄光などどうでもよくなり、それを完全に捨ててしまうことができるようになるのです。ですから今まで過去の栄光にこだわってきた人はぜひ今回述べた内容を実践して、「顧客のために」仕事に励むようにしてください。ではまたお会いしましょう!!

関連記事