◇84. 他人の心に響く言葉を伝えよう!       

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、普段のルーティンの業務で締め切りが迫ったものから片付けるような仕事をしている人が多い中、優先順位をつけた業務を進めていくことが求められますが、そもそも仕事にきちんとした優先順位をつけるにはどうしたらいいのか、そしてどのような順番で優先順をつければ効率的に仕事を進めることができるかについて述べていきました。

 今回のテーマは「他人の心に響く言葉を伝えよう!」になります。同じことを言っているのに「この人の言葉は共感できる!」と思える人とそうでない人がいますよね。あなたは共感できる人の言葉を言える人はそうでない人と何が違うのかということを今までに考えたことはありますか?今回は他人の心に響くことが伝えられるようになるためにはどういうことをしていけばいいかについて述べていきますよ!!

「自分が伝えたい言葉=他人が求めている言葉」ではない

 あなたが本を読んだり他人から聞いたことで「これはいい!」と思ったものは他人に伝えたくなりますよね。ただ、それはあなたにとってはいい言葉なのかもしれないですが、他人が聞いてそれをいい言葉だと思ってくれるとは限りません。たとえばあなたが自己啓発本を読んで「仕事に優先順位をつけることは大事」という言葉が目に留まり、これを「すごくいい言葉だ!」と思ったとします。そこでXなどのSNSで「仕事に優先順位をつけることは大事です。みなさんも優先順位をつけた業務を行っていきましょう!」と発信したとします。そこで問題ですが、これに共感してくれる人はいると思いますか?これは残念ながら「そんなの当たり前でしょ」としか思ってくれません。すなわちほとんどの人は共感してくれないのです。Xで発信される内容を見ていても結構このような発信内容が多いです。ですから必ずしも「自分が伝えたい言葉=他人が求めている言葉ではない」ことをまずは認識する必要があります。

他人が求めている言葉とは何か

 では、他人はいったいどういう言葉を求めているのでしょうか?それは「自分の疑問点や困っている点を解決してくれる言葉」です。人は誰でも毎日何かに困る、あるいは毎日何かに不自由さを感じています。それをどうやったらうまくいくのかを見いだせないまま毎日を過ごしています。困っていることや不自由さを感じていることを「どうにかしなければいけない」と思いつつ、そこまで急いで解決する問題でもないのでそれを放置したままで過ごしている人もいれば、毎日の仕事に忙殺されてそれらに困っていると考えることすらなく毎日を過ごしている人もいます。だからXなどのSNSで、それらに対し「解決に導いてくれる発信」や「気づきを与えてくれる発信」を求めるのです。したがってそれに触れていない発信には共感しないのです。ですから他人の心に響く言葉を発信しようと思うのなら、困っている点や不自由に感じている点に対し「解決に導く発信」あるいは「気づきを与える発信」をしていく必要があるのです。

 

「解決できる発信」はどうやったらできるようになるのか?

 他人が抱えている問題に対し、「解決できる発信」または「気づきを与える発信」ができるようになるためにはどのようなことをしていけばいいのでしょうか?それにはそれを見合った「知識と経験」が必要になります。自己啓発本をどんどん読んで知識を得ることは大切なことですが、本で読んで得た知識を伝えるだけでは他人の心には響きません。他人の心に響く言葉を伝えるためには、あなた自身が「心底から良い!」と思っているものでなければなりませんし、心底から良いと思えるようになるためにはそれを裏付けるための経験が必要になります。たとえば、前述の「仕事に優先順位をつけることは大事」ということを伝えるにしても、本だけの内容だけだと自分の意識の中でも「ただ何となくいい」という感覚しか持っていないので「心底から良い!」とまでは思うことはできません。その本の内容を自分で実際にやってみて初めて「これは確かにいいぞ!」と実感することができ、「心底から良い!」と思えるようになります。そしてその経験から得た方法を他人に伝えたときに初めて、それに困っている人たちが共感してくれるようになるのです。

普段から他人を観察する姿勢を持つ

 他人がどういうことを求めているかを知るようになるためには、普段から他人の様子を観察しておく必要があります。そのためにも自分自身が周りを見渡せるような余裕を持てるようになっていなければなりません。自分自身に余裕ができるようになるためには毎日計画を立てて自分自身の時間管理ができるようにしていくのがベストです。どういう風に計画を立てていけばそのような自分の時間に余裕ができるようになるかについては、私のブログ「◇82. 成功できる計画を立てよう!」で詳細に述べていますので、ぜひこちらもご覧になってみてください。そうやって周りを観察していくと、人によって業務の進め方に差があることを感じ取ることができるようになってきます。「業務をうまく進められていないな」と思ったらその人にどういうことに困っているかを聞いてみるとよいです。

SNSから「困っていることの情報」を得る

 また、XのようなSNSの他人からの発信内容を観察することからも「何に困っているか」の情報を得ることができます。それを愚痴のように発信する人もいるのでそこから得ることもできるのですが、SNSで愚痴を発信していてもなかなかほんの一部の人しか共感してもらえないので、愚痴を発信する人から得られる情報はほんの少しだけになります。では、どういう発信に注目したらいいかと言いますと、「本で見たような情報だけを発信している人」です。こういう人は「~したらいい」という情報を発信するもののその具体策は発信していないので、「どうやったらそうなれるのかが経験的に分かっていない」場合がほとんどです。だからこそあなたが自分の経験に基づいた内容の発信をするとそういう人たちからの共感を得られるのです。

文章力・発言力を鍛える

 せっかくいい経験を持っていたとしても、文章力・発言力がないとその内容がどんなに良いものであったとしても他人からの共感を得ることができなくなります。文章力・発言力を鍛えるのに必要なことはたった3つのことになります。

 1つ目は「文を短く切る」ことです。「~して、~だが、~から、~する」のような長い文章になると、だんだん主語が何なのか分からなくなってきますし、全体で何が言いたいのかが分からなくなってくるのです。その点で短い文は主語と述語がはっきりしますし、文全体にダラダラ感がなくなって非常に引き締まった文章になります。

 2つ目は「結論を最初に言う」ことです。その人の発信内容を見てみたいと思われるかどうかは最初の1文で決まります。ここで「これは見てみたいな」と思わせられれば、その内容を見てもらうことができ、さらにその全体の内容が良ければ共感を得られることができるのです。内容全体に共感を得られるようにするには、前述の自分の経験に即した内容を書くと良いです。

 3つ目は「文章全体を短くまとめる」ことです。特にSNSなどでの発信は数多くの人が行うので、その内容が長文だとなかなかそれを全部は読んでくれません。読んでもせいぜい最初の方だけです。だから制限時数内に収めるのがベストです。たとえばXなら140字以内に文章をまとめるのです。ただ、これにはかなりの訓練がいります。伝えたいことを短くまとめる力、すなわち要約力というのは毎日訓練することで養われていくものです。これはぜひ毎日訓練をしてください。どうまとめていいか分からないときは、いい発信をしている人の文章を見てそれをまねるのです。そうやっているうちに自分なりのいい文章が書けるようになってきます。しかも要約力がついてくると、いろいろな場面で役立ってきます。他人の話を1回聞いたり、1回読んだりしただけで「何が大事なことなのか」とか「その人の最も言いたいことは何なのか」が分かるようになってきます。ぜひ要約力がつくように毎日訓練してください。

 以上になります。今回は他人の心に響く言葉を発することができるようになるためにはどのようなことをしていけばいいかについて述べていきました。前述のようにまずは「自分が伝えたい言葉=他人が求めている言葉」ではないことから把握します。そして自己啓発本などで得た情報を実際に自分でやってみることで「このやり方はいけるぞ!」と実感して心底からそのやり方が良いと思えるようにしておきます。それから他人やSNSなどを観察して「何に困っているか」の情報を得ます。その上で発信するために文章力・発言力を訓練することで、他人の心に響く言葉が発信できるようになるのです。ですから今回述べた内容をぜひ実践して他人の心に響く言葉が発信できるように訓練してください。ではまた次回お会いしましょう!!

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