◇79. 「イエス」の基準を決めておこう!    

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、自分の業務で手一杯であるにもかかわらず誰から業務の依頼を受けたとき、その依頼をどのようにすれば上手に断ることができ、それに伴う敬意が得られるようになるかについて述べていきました。

 今回は「『イエス』の基準を決めておこう!」になります。前回のブログ「◇78. 好印象よりも敬意を手に入れよう!」では依頼された業務をどのようにして断るかについて述べていますが、そもそも業務を依頼された場合に「仕事を引き受けるときの基準」を自分でしっかり持っていれば、その基準を満たさない場合はその業務依頼を断ることができますよね。では、その「イエスの基準」はどのようにすれば、自分の納得いくような基準にできるのかについて述べていきますよ!!

曖昧な「イエス」は言わない

 仕事を依頼されたときに「恐らく大丈夫かと思います」と、現在自分が抱えている業務量がかなり多いにもかかわらず自分でも曖昧になっていて、「だぶんできるだろう」という甘い見込みだけで承諾すると、とても締め切りまでに間に合わないようなとんでもない事態に陥ります。また、自分の抱えている業務量の多さからこれ以上業務を増やすと自分の業務がパンクするのは目に見えているにもかかわらず「ああ…はい…、頑張ります」といった曖昧な返事をして承諾すると、これも上記のような大変な事態に発展します。

 このように、曖昧な「イエス」は、周りのスタッフや顧客に確実に迷惑をかけます。自分が今手掛けている業務量はどのくらいの量でどのくらいの時間をかけたら終わるのかをきちんと把握し、それが締め切りまでにできそうにない場合は「イエス」とは絶対に言わないようにしましょう。

1日の業務時間の7,8割を境界線にする

 あなたの1日の労働時間は何時間くらいですか?会社勤めですとだいたい7~8時間くらいになるかと思います。ちょっと昔は10~12時間くらい働くのが当たり前だったこともありましたが、現在では時間外労働のことがかなりうるさく言われるようになってきているので、7~8時間以内に収まっているところも増えてきているかと思います。

 もしあなたの1日の労働時間が7~8時間なら、その中で業務の計画を立てて進めていくのは7,8割の5~6時間くらいになるかと思います。ですからこの5~6時間を境界線として、この時間を超える内容の業務を依頼されたら「イエス」とは言わないようにするとよいです。もしその境界線を超えて業務を行うことになると、時間に余裕がなくなりますから、顧客からの突然の電話や来訪に対応できなくなったり、あなたの休憩時間が削られたり、あなたの退社時間に帰れなくなって時間外労働を余儀なくされたりといった事態に陥ります。そうならないためにも、この労働時間の7,8割の時間の境界線を死守し、それを超える業務は引き受けないという基準を自分で設けておくと、その時間を超える業務については断りやすくなりますよ。

自分が現在手掛けている業務の優先順位より上か下かで判断

 他の人から業務を依頼されたとき、現在自分が手掛けている業務とどちらが優先順位が上かを比較してみます。ちなみに優先順位のつけ方については、私のブログの「◇19. 時間管理の達人になろう!」で詳細に述べていますので、こちらを参考にして仕事の優先順位をつけるようにしていただきたいのですが、だいたいは①緊急かつ重要、②緊急ではないが重要、③緊急だが重要ではない、④緊急でも重要でもないの順で優先順位を決めていきます。具体的な事例を挙げてみると、①はクレームの対応や締め切りが迫っている仕事、②は業務の準備・計画や品質の改善や自己啓発、③は顧客の突然の来訪・電話や会議の報告書の作成、④は意味のない長電話や待ち時間やネットのニュースを見ることなどがそれに当たります。

 自分が現在やっていることと依頼された業務が①~④のどれに当たるかそれぞれを見てみます。その結果、自分の業務の優先順位の方が高ければ依頼された仕事を断るようにすればいいですし、自分の優先順位の方が低ければその仕事を受けてもいいかと思います。このように自分が現在手掛けている業務と依頼された業務の優先順位を基準として「イエス」と言うべきか否かの判断をすればいいかと思います。

自分がやりたいか否かでは判断しない

 依頼された業務を自分がやりたいかやりたくないかで判断するのは賢明ではありません。というのは、顧客が求めているものをあなたがやりたくないというのであれば、あなたの存在価値がなくなってしまうからです。顧客の要望を聞きたくないのなら仕事を辞めるしかありません。ですから業務を依頼されたときに「イエス」というべきか否かの判断基準に自分がやりたいかどうかは考えないようにすることが必須となってきます。

業務を引き受けたからには積極的な姿勢で臨む

 結構多くの人が消極的な基準で「イエス」と言っています。たとえば「上司や他のスタッフから依頼されたからやる」とか「みんながやっているからやる」という感じです。この「イエス」に自分の意思はありませんから、仕事をやっていて何の面白みも感じませんよね。まさに義務感に満ちた「やらされている状態」になっているのです。私のブログ「◇77. 義務感で仕事をするのはやめよう!」でも述べていますが、義務感で仕事をしていても誰も何の得もしません。仕事の姿勢が消極的であることから顧客からの信頼を失い、顧客がどんどん離れていくようになります。ですからもし前述までの自分の「イエスの基準」を満たして依頼された仕事を引き受けるというのなら、顧客の喜ぶ姿を考えて「顧客を喜ばせたいからやる!」とか「自分がやりたいからやる!」と積極的な姿勢で仕事をするのがベストです。そういう積極的な姿勢があなたへのファンを増やすことに繋がっていきますよ!!

 以上になります。今回は誰かに業務を依頼されたときにその業務を引き受けるか否かを決めるための「イエスの基準」はどのようにすれば自分の納得いくような基準にできるかについて述べていきました。まず業務時間の判断基準としては、業務時間の7,8割の時間を境界線にして、その時間を超えるようであれば「イエス」と言わないようにします。次に依頼された業務が自分が現在手掛けている業務と比較して優先順位が高いかどうか基準にし、依頼された業務のほうが優先順位が高ければ依頼された業務を引き受けるようにします。曖昧な「イエス」はやめて、「イエスの基準」を満たして仕事を引き受けると一旦決めたのであれば、顧客の喜ぶ姿を想像しながら積極的な姿勢で業務に臨むことが大事になります。これをすることによってあなたは間違いなく顧客から信頼され、顧客はあなたのファンになっていくはずです。ですから今回の内容をしっかり実践して、依頼された仕事を引き受けるかどうかの「イエスの基準」をはっきりと定めた業務を行うようにしてください。ではまた次回お会いしましょう!!

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