◇76. 自分の仕事を他人に振ってみよう!    

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴30年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、人は目的が明確でないときはどうでもいいことに時間とエネルギーを浪費してしまう傾向があることから、こうならないためにはどのようにすれば明確な目的を持って仕事に励むことができるかについて述べていきました。

 今回は「自分の仕事を他人に振ってみよう!」になります。自分がやるべき仕事は当然自分でやっていくのが普通ですが、どうしても締め切りまでに間に合いそうにないとか、予定通り進めるためにどうしても誰かに手伝ったほしいというような緊急事態に見舞われることもありますよね。そういうときに「他人に仕事を振るのが申し訳ない」とか、「自分でそれを言う勇気がない」とか「説明している時間がない」などの理由で自分一人で仕事を抱えていたら、締め切りに間に合わないとか、焦って仕事を進めるやっつけ仕事になってしまってかなり部分をやり直さなければならなくないというようなことにもなりかねません。そうならないために、いったいどのようにすれば自分の仕事を他人に触れるようになるかについて述べていきますよ!!

仕事は他の人との協力で進めるもの

 自分に割り当てられた仕事は何が何でも自分がやらなければならないわけではありません。そもそも仕事はあなた一人のためのものではありませんよね。私は他のブログでもずっと申し上げていますが、仕事は「顧客のため」に行うものですから、他の何よりも顧客のことを最優先して考えなければなりません。すると、「締め切りまでにより良いものを仕上げていく必要がある」わけですから、これができるかどうかで判断するべきです。ですからまずはどんな仕事であれ、仕事というものは自分一人でやるものではなく、他の人との協力で進めるものであることを十分に認識してください。

できていないことは正直にさらけ出す

 「仕事ができる人だと思われたい」という考えは誰でも多少なりとも持っているものです。だからといって自分ができていないことを隠すのは間違っています。そんなことをしていてもいずればれます。自分の評価を上げるためにも「自分を大きく見せたい」という気持ちが分からないまでもないですが、そんなことをして顧客は喜びますか?顧客の利益になりますか?顧客があなたのことを信頼すると思いますか?どう考えてもそうなりませんよね。すると、自分を大きく見せることがいかにばかばかしいことかお分かりになるかと思います。あなたが勝ち取るべきことは「顧客の信頼」です。これを勝ち取ることができれば、自然にあなたの収入は増えます。というのは顧客は信頼のおける人に対してお金を支払うからです。偽りの姿で自分を大きく見せるのは信頼とは大きくかけ離れており、むしろ顧客や周りのスタッフを騙していることになります。ですから、自分を大きく見せることは一切やめて、自分ができていないことは正直にさらけ出し、「~ができておらず、このままでは締め切りに間に合わないので手伝ってほしいです」と正直に言うほうが、顧客そしてその部署の人たちみんなのためになりますね。

「他の人に仕事を振るのが申し訳ない」という考えは捨てる

 「本来自分がするべき業務なのにそれを他の人に振るのは申し訳ない」などという理由で、他人に気を遣いすぎて仕事を振ることができない人は結構います。これも前述したように仕事というのは「他の人と協力して進めるもの」だという意識がきちんと自分の中であれば、順調に進んでいない自分の業務を他の人に振ることができますが、その意識が希薄な場合は結局自分一人で抱えてしまい、締め切りを過ぎてしまうような事態も発生します。こうなると、顧客に迷惑をかけ、顧客がどんどん離れていくことにもなります。もし、「他の人に仕事を振るのが申し訳ない」という気持ちになったら、すぐさま「その気持ちは顧客のためになるのか」と自問してください。すると、その気持ちを押し通すことで顧客の信頼を失うことに繋がることが容易に分かりますよね。ですからこういう気持ちは捨てて、自分が遅れている業務の分担をお願いするようにしましょう。

他のスタッフと普段からコミュニケーションを取る

 他のスタッフとほとんど会話をすることなく、黙々と仕事を進めている人は、他のスタッフとの関係性が薄くなるので、自分の仕事を振りたいと思ったときに振りにくくなります。コミュニケーションとは何も世間話をすることではありません。「自分は楽しく会話をする自信がないから他のスタッフとコミュニケーションを取ることなんてできない」と思っている人は結構多いですが、顧客の情報を共有したり、仕事の進め方で聞きたいことを聞いたりするようなことも立派なコミュニケーションになります。そういう話が普通にできるようになってきたら、相手のことにも興味が出てきて、どういう食べ物が好きかとか、どこへ旅行へ行ったとかの会話ができるようになってくるものです。だからいきなりそういう世間話をしなければいけないという考えを持っているなら、それは今すぐ捨てて、業務上必要なことを他のスタッフにどんどん聞いて「普通に会話できる状態」を作っておくと、そういった緊急事態が発生したときに他のスタッフに自分の業務を振りやすくなりますよ。

「自分で仕事をする方が早い」とは考えない

 これは私のブログ「26. 『自分でやるのが早い病』を治そう」で紹介していますが、締め切りが迫るなどの緊急事態が迫っているにもかかわらず、「自分で仕事をやった方が早い」という理由で他の人に仕事を振らない人がいます。これも顧客のためにはなりません。今まで仕事が順調に進まなかったのを棚に上げ、「何とか間に合うだろう」という自分の甘い見込みでその仕事を続けた結果、結局締め切りに間に合わなかったという事例はいくらでもあります。これは結構仕事を他人に振るために「それをいちいち連絡してその人に説明するのが面倒くさい」と思っている人に多く、そのために自分一人で仕事を抱えることが多くなって結局パンクしてしまうことになるのです。ですから、前述したような「仕事は他の人との協力で進めるもの」という分担意識をきちんと持ち、「自分で仕事をやった方が早い」という考えは捨ててしまうのが賢明になりますね。

他のスタッフとの協力関係を築いておく

 自分の仕事を他のスタッフに振って気持ちよく仕事をしてもらうためには、自分も他のスタッフの仕事を助けてあげるなどをして、普段から他のスタッフとの協力関係を築いておくことが大事です。「困ったときはお互い様」という助け合いの精神が職場全体に浸透していると職場の雰囲気も良くなりますよね。ですから、あなた自身が他のスタッフの仕事を手伝うなどして、普段から他のスタッフとの協力関係を築き上げるようにしてください。

 以上になります。今回は締め切りに間に合いそうにないなどの緊急事態に陥ってしまっているときに、どのようにすれば上手に他人に仕事を振ることができるかについて述べていきました。前述したように、「仕事は他の人との協力で進めるもの」という業務の分担意識を持ち、自分を大きく見せるのではなく、自分ができていないことは正直にさらけ出し、他のスタッフと普段からコミュニケーションを取り、「自分で仕事をする方が早い」という自分本位な考え方を捨てることが大事になってきます。そして、何よりも普段から他のスタッフとの協力関係を築き上げることで、あなたの緊急事態発生時に誰もがあなたが自分の仕事を振ると快く引き受けてくれるようになるのです。ですから今回述べたことをしっかり実践して、緊急事態発生時には顧客のためにも遅れている自分の仕事を他のスタッフに振るようにしてください。ではまた次回お会いしましょう!!

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