教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は頭の中では「失敗は成功のもと」だと分かっていてもいざ自分が失敗に遭遇したときにはやっぱりそうは思えず、大半の人が絶望のどん底に突き落とされてしまうことから、これをどのようにすれば失敗から学び、前向きな気持ちで成功するための打開策に取り組んでいくことができるかについて述べていきました。
今回のテーマは、「本能のエネルギー転換をしよう!」になります。人間のいちばんの本能といえば性的エネルギーになります。性欲は人間の欲望の中で最も強いもので、この欲望の強さゆえに自分の地位や名誉を投げ出してでもその方向へ走ってしまう人が出て来るほどです。ただ、成功する人というのは、この強烈なパワーである性的エネルギーを、自分が成功に導くために、これを上手に他のエネルギーに転換しています。では、どのようにすればその性的エネルギーを他のエネルギーに転換できるのかについて今から述べていきますよ!!
目次
成功した人は強い性欲の持ち主
初代内閣総理大臣になった伊藤博文は、生涯で2回結婚していますが、1人目の妻すみ子とは伊藤博文の度重なる不倫が原因で離婚しています。新一万円札の顔になっている渋沢栄一の女好きは有名ですが、妻のいる自宅に妾を一緒に住まわせたり、他にも女性がいたりと多くの会社を抱えながら私生活でも精力的に活動していたとのことです。
だからといって不倫をしても正当化しているわけではありません。特に現在では政治家や芸能人が女性問題とか不倫の問題が原因で政界や芸能界から追放されるような事態にまで発展しています。また、この性衝動ばかりに駆られていると、そのエネルギーが成功するための肝心な活動に注がれることはないので、成功とは全くかけ離れた生活を送ることになります。実際、性衝動ばかりに駆られている人は、歓楽街に頻繁に足を運んだり、異性と性行動することばかりを考えて行動するので、お金がどんどん出ていくことはあっても収入が増えることはないのです。
とはいえ、やはり異性の存在というのは自分にとってすごく大事なものになります。フランス革命後に国民の圧倒的な人気で皇帝となり、ヨーロッパを支配するまでになったナポレオン・ボナパルトも、そこまでの人物になることができたのは、最初の妻であるジョセフィーヌを強く愛していて、その影響がかなり強かったからだとも言われています。
このように、世界の偉人は非常に強い性的エネルギーを持っており、彼らは異性のためにこの性的エネルギーを使いながら、同時にこの性的エネルギーを他のエネルギーにも転換して、偉大な成功者となっているのです。
成功者は40歳以降に多い
自己啓発作家のナポレオン・ヒルが行った、成功を遂げた著名な人々25,000人以上を分析した調査によると、40歳以前に成功した人はほとんどおらず、ほとんどの成功者は50歳を過ぎてから自らのペースを把握しているということが判明しています。これは大多数の人が若い時はただ肉体的に発散するばかりで浪費しきっており、性的エネルギーの盛りを過ぎた40~50歳になってようやく性的エネルギーを他のエネルギーに転換できることが分かるようになるからなのだそうです。
ヘンリー・フォードが当時革新的な自動車であるT型フォードを製造したのは45歳のときでしたし、実業家で日清食品の創業者の安藤百福がインスタントラーメンである「チキンラーメン」を発明したのは48歳のときです。さらには実業家で経営史学者の森泰吉郎が51歳のときに森ビルを建設して1991年時点で資産総額が約2兆7,000億円となり、世界長者番付で世界一に輝いています。さらに、ケンタッキーフライドチキンの創業者のハーランド・サンダーズ(カーネル・サンダーズ)は62歳のときにフランチャイズ化し、このフランチャイズ事業を12年後に200万ドルで売却して成功を収めています。さらに上の年齢では、アメリカの作家ハリー・バーンスタインは今まで無名でしたが、96歳のときに回顧録である「The Invisible Wall(見えない壁)」で名声を得るようになっています。ここから考えても、成功するには年齢は関係ないことが分かりますね。ですから40歳以上の方は大いに希望を抱いてください。
どのようにすれば性的エネルギーを他のエネルギーに転換できるのか
前述したように、人間が持つ性的エネルギーというのは果てしなく大きいものになります。これを抑え込むように努力している人は多いと思いますが、特に年齢が若いとこの衝動をなかなか抑えられなくなります。浮気などの「若気の至り」が見られるのはこういう理由からです。
異性と接する期間が長くなってくると、愛情と性欲が調和してきます。最初の段階では「愛情=性行動」となっているので、なかなか性への衝動が抑えられませんが、これがだんだん「愛情=家族の幸せ」となってくると、性的エネルギーは家族を幸せにすることへのエネルギーに転換されていきます。そうなると家族を幸せにするために、その強烈な性的エネルギーが、莫大なお金を稼いだり大きな家に住んだり好きなところに旅行したりするエネルギーに転換されてしまうのです。この段階まで来ると、もうどんなことをやっても成功するようになります。ですから、今まで性的エネルギーをうまく転換できていなかった人は、異性への愛情を「家族の幸せ」と捉え、そのエネルギーを家族愛に使うようにしてみてください。
以上になります。今回は、どのようにすれば人間が持つ本能のエネルギーである性的エネルギーを他のエネルギーに転換できるかについて述べていきました。前述のとおり、人間の本能である性的エネルギーはその強烈さゆえに抑え込むことが困難になります。ですからこれを抑え込むのではなく、「愛情=家族の幸せ」と捉えることで家族愛へのエネルギーに転換されていきますから、これを発揮することで家族を本当に幸せに導くことができるようになります。今回の内容に記載されていることを確実に実践して、性的エネルギーという強烈なエネルギーをぜひ家族愛へのエネルギーとして使うようにしてください。では、また次回お会いしましょう!!