教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、失敗した過去や将来への不安から出てくる行き詰まりを「今という瞬間」に目を向けて集中することでそれを打開していくことについて述べていきました。
今回のテーマは、「批判を恐れず突き進もう!」になります。誰でも自分が批判されるのは嫌ですよね。他人からの心ない批判を受けたとき、どうしても打ちのめされたような気持になり、なかなか立ち直れないときも出てきます。そういったときに、どうすればその状態から前向きな気持ちに転じて進んでいけるかについて、今から述べていきますよ!!
目次
批判をする人はどこにでもいる
今まで一度も批判をされたことのない人はいないかと思います。その理由は単純で、自分の考えが正しいと思っている人が非常に多いからです。だから自分と違う考え方が出てくると、それを「打ちのめしてやろう」とか「懲らしめてやろう」とする人がどこにでもいて、そういう人はたいてい自己主張が強いので、猛烈に批判してくるのです。それが身内である場合もあります。親が子どもに悪い癖を直させるために「そんなことをしていると刑務所に入ることになるよ」と言う場合があるかと思います。親からすれば「愛のムチ」的な感じで子どもを懲らしめるつもりで言っているのですが、子どもからすればこれは「自分への批判」あるいは「自分への脅迫」にほかならないのです。このように、批判というのは本人にそのつもりがなくても前述のような「愛のムチ」的な感じでなされる場合も多く、これによって傷ついてしまう人も現実として多く存在するのです。ここから考えても、批判は自分がどこに行こうが、それを受ける可能性は十分あると言えるのです。
批判者は行動していない
アメリカ第26代大統領セオドア・ルーズベルトは言います。「あれこれと批判する人が尊いわけではない。実力者がなぜ失敗したのかとか、実行者はもっとうまくやるべきだったなどと、指摘する者が偉いわけではない。賞讃されるべきは、その分野で実際に行動した者である」と。すなわち批判する人というのは、あなたがやろうとしていることがどれほどのものか知らないから批判するのです。だから批判者は実際行動していないのがほとんどです。実際に行動してどういうものか味わったことがないからこそ、根拠のない情報や自分の勝手な想像だけで無責任な批判をしてくるのです。だからあなたはこれを真に受ける必要はありません。批判してくる人は「行動したことがないのにそういうことを平気で言ってくるかわいそうな人なんだな」と思っておけばいいのです。
批判者の批判はしない
批判してくる人に対し、言い返したくなってくることもあるかと思います。ただ、それはお勧めできません。なぜなら、相手はもっと語気を強めて批判してくるからです。批判者は自分の考えが絶対に正しいと思っていますから、それに反論されると真っ向から反論し返してきます。すると、あなたはまたそれに対して反論しなければならなくなり、それが永遠に繰り返されて終わらなくなるのです。そういうことにエネルギーを使ってしまったあなたは、家に帰ってからも心が休まらず、心身ともにボロボロの状態になってしまいます。こうはなりたくありませんよね。ですから、批判者の言うことは、基本的に聞き流すのがベストです。
勝つ必要はない
「とはいっても批判者の言うことに反論しないのであれば、自分が負けを認めるみたいで嫌な気分になる」と思う方もおられるかもしれません。ただ、あなたの「勝ち」とは何なんかをよく考えてください。批判者をあなたの反論で打ちのめすことなのでしょうか?もしそうなら、あなたは批判者と同じことをすることになります。批判者はあなたを打ちのめしたいのです。それと同じことをあなたはするのですか?あなたは自分の人生を成功させたいのではないですか?だったらあなたの「勝ち」とは、自分の人生を成功させることではないですか?
結局、「批判者に勝ちに行く」というのは「批判者を批判する」ことにほかなりませんから、それをしてしまうと先ほど申し上げたように批判者が猛反論してきてあなたの精神がボロボロになるだけです。批判を聞き流し、あなたが「成功するための行動を起こす」ことこそがあなたの「勝ち」になります。ですから批判者のいうことは聞き流しましょう。
毅然とした態度で批判者があなたのファンになることもある
ここで勘違いしないでいただきたいのが、あなたが批判者の言うことを聞き流すことによって、我慢して打ちのめされた状態になるのではないということです。聞き流すとはいいましたが、正確には「無視」です。批判に屈する必要はありません。相手の言うことを聞き流した上で、あなたは強い気持ちで毅然とした態度をとっていればいいのです。
そういう形でその場を終えると、批判者の方が動揺します。「何で言い返してこないんだろう?」と。そしてあなたがその後もずっと批判者に関して誰にもそのことに触れないでいると、批判者の動揺はより一層増してきます。そして中には「あれだけ批判したのにこちらの批判を何一つしてこないということは、あの人はすごくいい人なのではないか?」と思うようになり、それで逆にあなたのファンになることもあるのです。私も実際にそういう人を何人も見かけてきました。ですから、あなたは反論をせず毅然とした態度を貫くことを徹底してみてください。このようになると、本当に愉快な気分になりますよ。
批判されることは名誉なこと
アメリカの作家ラルフ・ウォルドー・エマーソンは言います。「何をやろうとしても、あなたは間違っていると批判する者がいる」と。前述したように批判する人はどこにでもいます。もしあなたが目標達成に向けてぐんぐんと力をつけ、その名が売れ始めると、必ずと言っていいほどそれを妬む人が出てきます。要は「人気があるのが気にいらない」のです。だから粗探しをして何かと批判ばかりしてきます。有名人ほど批判が多くなるのはこういうことが原因になっています。ですからそういうときは「やったあ!自分も大物になったんだな!」と思えばいいのです。すなわち批判されることそのものが名誉なことになるというわけです。このように思えば、批判を恐れることなく思う存分突き進んでいけますよね。
以上になります。今回は自分が批判されたときに、どのようにすれば批判を恐れずに突き進んでいくことができるかについて述べていきました。前述のように批判する人はどこにでもいます。それをいちいち真に受けて反論などしようものなら自分の心身を弱らせるだけになります。ですから、批判者の言うことを聞き流し、毅然とした態度を取り、自分への批判を「大物になった証拠」と捉えるようにしてください。それができればあなたは正真正銘の大物になりますよ。では、また次回お会いしましょう!!