教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は慣れきったルーティン生活の中で見失っている自分の価値をどのようにすればそれを掘り起こし、自分の誇りとすることができるかについて述べていきました。
今回は「相手の力を認めよう!」になります。誰でも自分の好きな相手に対してはその人が持つ実力を認めますよね。しかし、嫌いな人とかあまり好きではない人に対してはどうでしょうか?なかなかその実力を認めたくないと思うのではないでしょうか?ただ、これは賢明なことではありません。自分自身がこれから成長していくためには他人のいいところをどんどん吸収していく必要があり、それを自分の好き嫌いだけで判断していると、肝心な能力や技能が身についていかないことが出てきます。ここからはどのようにすれば相手が嫌いな人であってもその実力を認め、その技能を自分に取り入れていけるようになるかについて述べていきますよ!!
他人を自分の色眼鏡で見ている
人は他人を見るとき、自分の色眼鏡で見ていることが多いです。自分が嫌いあるいはあまり好きではない人に対しては特にです。こうなるとその人のことを冷静に見ることはできません。その人の悪い点ばかりを頭の中を巡らせるので、その人のいいところや持っている実力のことを考えることはないのです。たとえ考えたとしても「ちょっと~ができるからって調子に乗るな!」とかなり否定的な考え方になっています。このような状態になっていたらその人がどんな実力を持っていたとしてもそこから学ぼうという姿勢にはならなくなります。これは非常にもったいないことだと言えます。
なぜ他人のことが嫌いになるのか
ここで、あなたが嫌っている人物はなぜ嫌いになるのかを考えていきたいと思います。人のことを嫌いになるのはいろいろ理由がありますが、最大の理由は「相手があなたを認めていないこと」ではないでしょうか?あなたのことを認めていないからこそ嫌な言い方で注意されたり、言いがかりをつけられたりするわけです。人は誰でも自分を認めてくれる人物のことは好きになりますが、自分を認めてくれない人物にはとことん嫌いになる傾向があります。すなわち、人のことを好きになるか嫌いなるかの基準は「自分のことを認めてくれるか否か」にかかってくるというわけです。
大人の心を持つ
「自分のことを認めてくれるか否か」で人の好き嫌いを決めてしまうのは、子どもと一緒です。私たち大人はここから脱却してもっと大きな心を持つ必要があります。具体的にどのような心を持つのかと言いますと、「相手がどうであれ、自分は相手のいいところや実力を常に認める心」のことです。このような大きな心を持つ人物が自分のそばにいたら、その人のことを本当に素晴らしい人物だと思ってしまいますよね。だからあなたがその人物になるのです。ということは相手があなた自身のことを認めない発言をしてきたとしても「この人はまだまだ子どもだな」と思っていればいいのです。そうなるとあなたは嫌いな相手に対しても冷静にその人のことを見ることができるようになります。すると、その人のいいところやその人が持つ実力も見えてくるようになりますよね。このようにあなた自身が大人の心を持つようになることは、あなたが今後成長していく上でも非常に大切になってくるのです。
相手のことを認めると自分のことも認めてもらえるようになる
嫌いな相手のいいところや嫌いな相手の実力をあなた自身が認めるようになると、あなたはその嫌いな人に対する見方が変わってきます。そうすると、その嫌いな相手もあなたのその変化に気づきます。それにより、その嫌いな相手もあなたのことを認めるようになってくるのです。あなたが嫌いな相手に対し「嫌だ」とか「鬱陶しい」としか思っていないとその気持ちが伝わるので、それ相応の対応を受けてしまいます。ところが、「この人がこういういいところもあるよな」とか「こんな実力をもっているのは素晴らしいな」という目で見ているとそれが伝わるので、あなたのことをだんだん好意的に思うようになるのです。そうなると、今まで嫌いだと思っていた感情が嘘だったかのようになくなっていきますよね。このように相手のことを認めることは、自分のことを認めてくれることに繋がるということなのです。
相手の力を認めることでそれ以上のことが返ってくることがある
人は誰でも自分のことを認めてくれる人を好きになります。あなたが嫌いな相手の力を認めることでその嫌いな相手もあなたの力を認めるようになり、あなたのことを好きになってくれるようになります。そうなると、今まで得られなかったものがあなたに得られるようになってきます。あなたにとって有利な情報を教えてくれるようになったり、あなたの昇進に有利なことを上司に報告してくれるようになったりするのです。そうなると、あなたは出世しやすくなりますよね。また、あなた自身もその人の実力を認めていますから、その人が持つ技能を積極的に取り入れようとする姿勢ができあがります。そうなると、あなた自身の技能のレベルが上がり、仕事もどんどんできるようになっていきますよね。
相手のことを「嫌いだ」とか「嫌だ」という理由でその実力を認めていない間はこういうことは起こりませんが、相手の実力を認めた途端、ここまでの効果をもたらすようになってきます。ですから、嫌いな相手であっても実力がある人物に対してはその実力を認め、敬意の念を持つことは非常に大事になってくるということなのです。
以上になります。今回は自分が嫌いもしくはあまり好きだはない人に対してどのようにすればその実力を認められるようになるかについて述べていきました。
自分が成長していくためには、嫌いな人が持つ能力や技能を取り入れなければいけない場面も出てきます。そういったときに「あの人の言うことなんか聞きたくない!」とか「あの人がやっていることを取り入れるなんてとんでもないことだ!」といってその人の実力を否定していると、そこで成長ができなくなってしまいます。
そもそも人のことを嫌いになるのは「自分のことを認めてくれていないから」であり、自分のことを認めるか否かで人の好き嫌いを判断するのは子どもの考え方であることを自覚する必要があります。ここであなた自身は相手がどうであれ、相手のいいところや実力を常に認める姿勢を持つことが大事になります。それができるようになれば、相手もあなたのことを認めてくれるようになってきます。すると、あなたずっと抱いていた相手に対する嫌いな念もどこかに吹き飛んでしまうようになります。そうなったとき、あなたは相手が持つ能力や技能を取り入れられるようになります。さらには相手もあなたのことを好きになってきますから、そこからあなたに有利になるような取り計らいもしてくれるようになります。まさにあなたにとっていいことばかりになりますよね。今回述べた内容はあなたが今後成長していく上で最も大切なことになってきます。ぜひ嫌いな相手であってもその実力を認め、自分のものにするようにしてください。ではまた次回お会いしましょう!!