教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は話をしていて自分の話を相手がなかなか理解してくれない場合に、どのようにすれば相手が自分の話を聞くようになり、相手に自分の影響力を及ぼせるようになるかについて述べてきました。
今回は「自分の才能に磨きをかけていこう!」になります。あなたは自分がどういう才能を持っているかきちんと把握していますか?普段ルーティン業務をしていると、こういうことはほとんど考えませんよね。だから大半の人は突然転職活動をしなければいけないような事態に陥ったときに履歴書や職務経歴書の自己PRに何を書いていいのか分からなくなってしまうのです。これは別に転職活動に備える場合に限らず、普段から自分はどういうことに才能を持っているのかをきちんと把握し、それを磨いていくことは非常に大切です。ここからはどのようにすれば自分の才能が何なのかを見出し、それに磨きをかけていけるようになるかについて述べていきますよ!!
目次
才能とは
そもそも才能とは何なのでしょうか?辞書的な意味で申しあげますと、「ある個人が特定の分野において、訓練や学習を経ずに、または僅かなそれらによって、平均以上の能力や技術を身につけることができる素質や能力のこと」を言います。これは潜在的な可能性から訓練によって習得される技能(スキル)とは区別されます。すなわち、あなたがやろうと思えばすぐにでも発揮できる能力のことを言います。さらに簡単に申し上げますと、あなたの「得意分野」ということになりますね。
才能は使わないと退化する
ただ、あなたがせっかく平均以上の力を発揮できる才能を持っていたとしても、それを使わなければどんどん退化していきます。これは非常にもったいないですよね。現在の仕事や将来的にやりたいと思っている仕事でその才能をもう今後使うことはないというのであればそれでいいのかもしれません。しかし、もし少しでも使う可能性があるなら、その才能を使う機会を自分で作り出し、その才能がいつでも使えるようにしておく必要が出てきます。
自分の才能を書き出してみる
さあ、ここから自分の才能はいったい何なのかをはっきりさせていきますよ。ノートを1冊用意してください。ノートがなければ手帳でも構わないのですが、なるべく広い視野で見れるようにするためにもノートを購入してそれに書いていくことをお勧めいたします。では、今からノートに「自分の才能」を書いていきます。これでピンとこないのであれば「自分の得意分野」で書き出せるだけ全部書き出してみてください。
う~んと考え込んでいる方も多いかと思います。これはそんなに深刻にならなくていいですよ。普段自分が職場でやっていることも併せて考えてみるとよいです。たとえば、「机の上の整理整頓がきちんとできている」とか「会議の場でよく発表をしている」なども立派な才能です。結構机の上が片づいていなかったり、会議の場でほとんど発表しない人は多いですからね。こういうなかなか人ができていないことができているというのも立派な才能なのです。そういう観点で考えてみると、あなたの才能が何か思い浮かんできたのではないでしょうか?それを紙に書き出すようにしてください。
その才能が今後何に生かせるかを考えてみる
さあ、あなたの才能を書き出すだけ書き出せましたか?それでは次に、その書き出した才能が今後あなたが将来的にやってみたいことも踏まえて「何に生かせるか」を考えて、それを1つ1つ書き出していってください。
どうですか?書き出せましたか?これは現時点では「何となく」のレベルでいいですよ。将来したいことが決まっているのであればすぐに書き出せるとは思いますが、そうでない場合はちょっと厳しいですよね。ですから「このような場面に出くわしたときに使える」という感じでも構わないです。ここまでで書き出せなかった方はそういう観点で自分が書ける範囲で書いてみてください。
本当に残したいものだけに絞る
ここまで書くことができましたら、今度は今後も自分の才能として残したいものは何かを絞り込んでいきます。たとえば、あなたに「初対面の人やあまり親しくない人でも平気で話しかけられる」という才能を持っていたとします。他人とのコミュニケーションというのは非常に大切なことですから、今後も残したい才能になりますよね。このような感じで、今後も自分の才能として残していきたいものを1つか2つに絞ってみてください。「え!全部残したいんですけど…」という方も中にはおられるかもしれません。ただ、欲張ってはいけません。あなたの現在の日常生活を考えてみて、それらの才能を磨く時間を作ることができますか?もしそれらが職場で普通にやれていることだったら別に全部残しても構わないと思います。大事なのは、あなたの現状を考えてみて「それらを磨く時間があるかどうか」になります。これをよく考えた上で、数を絞り込むようにしてください。
どうやって磨きをかけるかの具体策を立てる
では、残したい才能の数の絞り込みができましたら、今度はそれを今後「どうやって磨きをかけていくのか?」の具体策を立てていく必要があります。忘れていることが多ければ専門書を読んでいく必要がありますし、技能的なものであれば訓練のし直しが必要になってきます。ですから、磨きをかけるためにどういうことをやっていく必要があるかをそれぞれ書き出していってください。
具体策をいつするかの計画を立てる
具体策が書けたら今度はそれを「いつどのくらいの時間で実行するか」の計画を立てていきます。人生の目標を立て、その目標達成のために毎日具体策を行っている人は、その延長でどこかの時間に入れ込んでいくといいですね。ただ、自分の才能を磨くための時間は、目標達成のために必要な技能の取得とは違うので、毎日やる必要はありません。もし毎日できるのであればそれをやってもらったらいいのですが、なかなかそういう時間は取れないかと思います。ですから極端な話、週1回でも別にいいのです。自分の才能というのは元々あなたが持っているものですから、それほど時間をかけなくても平均以上に戻すことは容易にできるはずです。ですから「何曜日の何時から何時までにやる」と決め、その時間は自分の才能を磨く時間としてやっていけばいいですね。
以上になります。今回は普段のルーティン業務で埋もれてしまっている自分の才能を掘り起こし、それに磨きをかけていくにはどのようにしたらいいのかについて述べていきました。せっかくいい才能を持っていても、それを使う機会がなければその才能はどんどん退化していきます。普段のルーティン業務に慣れてしまっていると、自分の才能が何なのかすら分からなくなってしまいますので、今後のためにもこの才能をノートに書き出していくことは重要です。そしてそれを何に生かしていきたいかを考え、どの才能を残したいかを決めます。それからその才能をどう磨いていくかの具体策を考え、それをいつするかの計画を立ててから実行していくようにするのです。それができれば、あなたの才能は輝き続けます。もし今新しい技能習得に向けて努力しているなら、それも併せるとあなたは最強レベルになっていきますよね。ですから、今回述べた内容をしっかり実践して、今の自分の才能に磨きをかけていく癖をつけるようにしてください。ではまた次回お会いしましょう!!