◇144. 便利屋から脱却しよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は十分な睡眠がきちんととれている人が少ない中、どのようにすれば7~8時間の睡眠を確保できるようになるかについて述べていきました。

 今回は「便利屋から脱却しよう!」になります。ここでいう便利屋とは、「頼めば何でも聞いてくれる便利な人」のことを指します。あなたは職場で便利屋になっているところはありませんか?これは、自分の仕事に対するやる気や意気込みを見せるためにどんなことを頼まれても「はい、頑張ります!」と応えてそれをこなしている人がなりやすい傾向にあります。こうした姿勢を取り続けていると、次第に周りから自分が面倒くさいと思っている仕事をどんどん頼まれるようになり、気がついたら業務がパンク状態になってしまいます。そしていろいろな業務が追いつかなくなるのです。すると、次第にモチベーションも下がってきますから、周りから「やる気があまり感じられない」という最悪の評価を受けてしまうことにもなります。この便利屋から自分が脱却していかないと、自分の評価が上がることはありません。ではここからはどのようにすればこの便利屋から脱却し、毎日生き生きと自分の業務に励むことができるようになるかについて述べていきますよ!!

周りの評価を気にしてしまう

 便利屋になる人は自分の評価をかなり意識しています。頼まれたことを嫌がらずにすることは周りにいい印象を与え、自分にいい評価がもらえることに繋がると思っているのです。ですから頼まれたことは基本的にどんどん引き受けていくのです。このような状態が続いてくると、その人に頼むことが普通になってきます。それを受ける人も頼まれるのが普通になってきます。そうなると、自分が抱えている業務でいっぱいになってきても断り切れずに引き受けてしまうようになってきます。こうなると、もうパンク状態になりますね。ですから周りの評価をあまり気にしすぎると、このような状態に陥ることにもなりかねなくなるのです。

頼まれたことになかなか“NO”と言えない

 これは引っ込み思案な性格の人に多いですが、人から頼まれると自分がどういう状態であれ断ることができず、つい引き受けてしまうようなことをしてしまう人もよく便利屋になり下がってしまいます。頼む方もその人が断ってこないことをいいことに自分が面倒だと思う業務を次々にその人に回してくるのです。人という生き物は何かと面倒なことはやりたがらず、誰か他の人がやってくれるのであればその人にやってもらったほうがいいという考え方を多少なり持っていたりしますから、やはりこれは自分ができないならできないときちんとした意思表示をすることが大事になってきます。

優秀な人

 「え!優秀な人が便利屋になってしまうことがあるのですか?」と聞く方もおられるかと思います。実はあるのです。優秀な人は仕事を回すのが他の人よりも上手ですから、仕事が早く終わります。すると、その空いた時間を狙うようにして他の業務を優秀な人にどんどん頼むようになっていくのです。優秀な人も「自分だったら何とかこなせるだろう」というような考えを持っているので、それをこなそうと頑張ります。まさに便利屋になり下がってしまった状態です。その結果、優秀な人がそれによりパンクし、つぶれるということは実はよくあるのです。

優先順位をつけて業務をする癖をつける

 業務開始前にきちんとその日の業務計画を立てて仕事に優先順位をつけて仕事を進めている人はいいですが、結構多くの人はこれができていません。優先順位のつけ方については、私のブログ「◇83. 優先順位のつけ方をマスターしよう!」で詳細に述べているので、こちらをぜひご覧になっていただきたいのですが、基本的には緊急性と重要度で見ていきます。①緊急かつ重要、②重要だが緊急ではない、③緊急だが重要ではない、④緊急でも重要でもないの順に優先順位が高くなってきます。仕事は当然優先順位が高い順に進めていくようになります。ここであなた自身に持ってもらいたい気持ちが「私は優先順位の高い仕事をしているんだ!」になります。誰かが頼んでくる仕事というのは、結構緊急性も重要度もそれほど高くないものが多いです。つまり今すぐやらなくてもいいのです。こういう意識があなたの中にあれば、誰かが仕事を頼んできても自分の今やっている仕事の優先順位が高いことを理由に「今顧客のために早急に仕上げなければいけない重要な業務をしているので、ちょっとそれをするのは厳しいです」と断ることができるのです。また、このように普段から仕事に優先順位をつける癖をつけていると、自分がやっている業務と他の人がしている業務のどちらが優先順位が高いかも見えるようになってきます。すると、相手が頼んできた業務の優先順位もすぐ見えてくるので、それが高いものでなければ自分がしている業務の方が優先順位が高いことを理由に断ることができるというわけです。

断ることで逆に評価が上がる

 便利屋になっている人は「頼まれた仕事を断ったら自分の印象が悪くなって評価が下がるのではないか?」というのを恐れています。しかし、これは違います。よく考えていただきたいのが、仕事を何でも引き受けて業務がパンク状態になると、締め切りに間に合わないなどのことが生じますから、あなたの評価は下がってしまいます。しかし、自分にできないものは断って本当に重要な業務だけに集中するようにすると、どれ仕事も締め切りに間に合わせることができますし、かつ集中した業務で良質なものに仕上げることもできます。このことから考えて、必要以上の業務を断って自分自身の重要な業務に集中することによってあなたの評価は上がるのです。だから、断ることで自分の評価が下がるということは一切考えなくていいのです。

相手との関係性も気にしない

 相手がしてきた業務依頼を断ると、気まずい空気になってしまうことは否めません。ただ、そうなるのは「その場限り」です。あなたが嫌な顔をしてきつく断ったらそういう気まずい関係がずっと続く可能性はありますが、そうでなく申し訳なさそうに断ったなら相手はそこで諦めるので、そこで終了してしまうのが普通です。ですから、相手との関係性が気まずくなるのを気にして仕事を無理に仕事を引き受けることはないのです。そういうことは全く気にすることなく、自分の重要な仕事を確実に終わらせることだけを考えて「きっぱり断る」ようにしていきましょう。これがもたらすいいことは、一度そういう優先順位の高さでの断りを入れると、相手はその後軽い感じであなたに業務を振ってくることはなくなります。そうなると、便利屋からの脱却成功ですよね。このように常に仕事に優先順位をつけるようにし、それに基づいて優先順位の低い業務依頼を断る姿勢を作るようにすると、もはや便利屋ではなくなってくるのです。

 以上になります。今回は普段周りの人からいろいろな業務を頼まれて便利屋になり下がっている人は、どのようにすれば便利屋から脱却し、気持ちよく自分自身の業務に励むことができるようになるかについて述べていきました。

 便利屋になる可能性というのは誰にでもあります。誰だって自分の評価は気にしますし、上司から突然の業務依頼をされるとなかなか断りにくくなりますし、自分の業務処理レベルが上がって優秀な人になることもあります。そんなときに大事なのが、ルーティン業務に流されるのではなく、常に優先順位をつけた業務を行うことです。そして緊急性と重要度が高い業務を優先して行うようにするのです。そうすると、自分だけでなく他の人がしている業務の優先順位も見えるようになってきますから、自分が現在している業務との比較もできるようになるのです。そうなると、誰かがあなたに何か業務を頼んできても、その業務の優先順位がそれほど高くなければそれを理由にきっぱりと断ることができるのです。そうなればあなたは重要な業務だけに集中することができるようになりますから、あなたの評価は上がっていくのです。ですから今回述べた内容をしっかり実践して、あなたが便利屋扱いを職場で受けているのなら、ここからぜひ脱却してください。ではまた次回お会いしましょう!!

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