◇131. 職場から引き止められる存在になろう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は相手との意見の相違が見られたときに、すぐに反論したがる人もいますが、これでは相手の真意がつかめないままになってしまうことから、どのようにすれば相手との相違点を尊重できるようになり、それを生かすことができるようになるかについて述べていきました。

 今回は「職場から引き止められる存在になろう!」になります。このブログを読んでいる方の中には個人事業主の方もおられるとは思いますが、大半は会社員または会社の役員、公務員など、どこかに勤めている方になるかと思います。あなたが転職したり事業を起こしたいと考えたいときに退職することを考えるかと思いますが、それを上司に話すと引き止められる自信はありますか?それも単純に「人手が足りなくなるから」という理由ではなく、「あなたがいなくなると大幅な戦力ダウンになるから」、すなわち「あなたのような有能な人材を失いたくないから」という理由です。もしあなたが退職するなら上司にそう言われてみたいですよね。ここからは、こう言われるくらいのレベルになるためには普段どのようなことをしていけばいいかについて述べていきますよ!!

ルーティンをこなすだけの業務をやめる

 ルーティン業務のような同じことを毎日繰り返すだけの業務をしていると、だんだん何も考えずに業務をするようになってきます。こういう状態を毎日続けていると、ここから自分がレベルアップするのが大変難しくなってきます。というのは、「今日は○○をできるようにしていくぞ!」といったその日の目標を持たなくなるからです。私は1日の業務を始める前にまずその日にやる業務を全て書き出し、その業務に優先順位をつけ、どの時間帯に何をするかの計画を15分刻みで立てていくことを推奨していますが(ブログ「◇86. 1日の計画を最重要視しよう!」参照)、これをすることであなたのルーティン業務は確実にレベルアップしていきます。というのはやる業務を全て書き出すことで抜けや漏れがなくなりますし、優先順位をつけて15分ごとに計画を立てて業務を進めていくことで、集中力がついてくるからです。「業務に集中できるようになる」というのは顧客のことを考えても非常に重要な要素で、集中力が高められることで非常に丁寧な業務ができるようになるばかりか、極めて短い時間でその業務を終わらせられるようになります。これが1時間単位だと「まだ時間がある」と結構ダラ~っとした業務になりがちですが、15分単位だとのんびりしている時間はないので、適度の緊張感を持って「早く仕上げよう!」という強い意識が働くようになります。ですから今まで1日の業務計画を立てることなく、ダラ~っとルーティン業務をこなすだけだった人は、次回からはこれをやめ、1日の業務計画を立ててから業務に入るようにし、ただのルーティン業務からは卒業するようにしてください。

リーダーになる

 リーダーとして業務に率先して取り組み、他のスタッフの業務を助け、かつ優秀な部下を育てることのできる人というのはかなり魅力的ですよね。成功できるリーダーにはどのようにしたら慣れるかについては、私のブログ「◇60. 成功できるリーダーになろう!」で詳細に述べていますから、こちらも参照していただきたいのですが、重要ポイントしては、①顧客優先の行動をとる、②自分から率先して動く、③計画性を持つ、④正義感と責任感を持つ、⑤思いやりを持つ、⑥上司の仕事を手伝うの6点になります。

①顧客優先の行動をとる

 リーダーは部下の見本となるためにも顧客優先の行動をとる必要があります。電話で顧客から何か業務依頼されたときに「今忙しい」という理由でそれを後回しにするようなことをする人は顧客からの信頼を失う結果を招くので、こういう人はリーダー失格です。顧客から言われたことは「すぐに実行する」ような顧客優先の行動をとることが大事になります。

②自分から率先して動く

 部下に業務依頼や業務の指示をすることだけがリーダーの役割ではありません。自分からどんどん積極的に動いて「あの人は仕事が早いしさすがだな」と周りから思われる存在になることは、リーダーとして極めて重要な要素になります。

③計画性を持つ

 業務を行き当たりばったりで行って成功できる業務はありません。長期・短期・1日の業務計画を立て、その中でチームを組んでなるべく適材適所の配置をして効率よく業務を進めていけるようにするのはリーダーの役割になります。

④正義感と責任感を持つ

 粉飾して目標予算や目標集客数を達成したかのように見せかけたり、部下の不始末を部下に全責任を押し付けるような人はリーダー失格です。リーダーは目標に対して現在どんな位置にいるのか、達成するためにどんなことをしていいかを他のスタッフと共有してチーム一丸となって達成に向けた行動をとれる人である必要があります。

⑤思いやりを持つ

 部下がしんどそうにしているのに「気合が足りないからそうなるんだ!」という感じで部下に寄り添うことができないリーダーでは、部下や他のスタッフは誰もそのリーダーについていかなくなります。部下の体調を気にするだけでなく、部下が困っていたらサポートに入ったり、部下の家族の記念日などを気にかけて有給を推奨していくようなリーダーは誰からも尊敬されるようになります。

⑥上司の手伝いをする

 上司の仕事は大変です。顧客からの依頼、上司のさらに上の上司からの業務依頼、部下の業務の進捗管理、アルバイトなどへの業務依頼などがあり、板挟み状態です。もしここで手伝ってくれる人がいたらすごくありがたいわけです。前述した1日の業務計画を立てられている人ならどんどん業務レベルが上がって迅速かつ丁寧な業務ができるようになって上司を手伝える余裕も出てきますから、それを利用してどんどん積極的に手伝うようにすればいいですね。

自分の次のステップの計画を立てておく

 「次どうするかは仕事を辞めてから考えればいいや」なんて甘い考え方をしていませんか?これをやってしまうと、結局やめてから「何をしようか?」とか「自分は何がしたいのか?」が分からずに時がどんどん過ぎ、それだと生活できなくなってしまうことから結局自分が望まないところへ再就職する羽目になります。

 ここで大事なのは、「退職後に何をするかを決めておく」ことです。そのためにも「退職後の生活費は大丈夫か?」、「退職金をどのように使うのか?」、「何の仕事をするのか?」、「どういう年齢層のどういう顧客がターゲットなのか?」、「いつからその仕事を始めるのか?」、「年間にいくら稼ぐのか?」をきちんと書き出して明確にしておくことがかなり重要なことになってきます。

上司と向き合ってきちんと話をする

 前述までのことがきちんとできたらあとは上司に退職の話をするだけです。上司の仕事の手伝いをしていい関係になっていると、ちょっと辞める話がしにくくなってきますが、あなた自身が現在以上の収入を本気で求めているなら勇気を持ち、上司ときちんと向き合って話をすることが大事です。そして上司に「お話ししたいことがあるのですが…」と言って退職のことを話すと、当然のごとく上司はビックリしてあなたを引き止めにかかるでしょう。そうなったときは、表情には出さないようにして大喜びしてください。なぜならあなたはそれだけ業務レベルが高くなり、会社にとっても上司にとっても必要な人間だということの証明になるからです。ただ、ここでのポイントは、上司が引き留めの話をしたときにあなたのほうでそのまま退職する方向で押し切るのではなく、いったんここは「ちょっと考えさせてください」と引き下がることです。そして回答期限の日に「大変申し訳ございませんが、固く決心したことなのでやっぱり退職させてください」ときっぱりというのです。そうすると、上司もさすがに「分かった。君を失うのは非常に残念だけど、次のところでぜひ頑張ってくれ!」と諦めてくれます。これだとこの上司ともいい関係のまま退職することになるので、退職後も安心できますよね。

 以上になります。今回は「もっと収入を増やしたい」などの理由で今の仕事を退職するときに、どのようにすれば「人手不足だから」が理由ではなく、「有能なあなたを失いないたくないから」という理由で上司から引き留められる存在になることができるかについてのべてきました。

 そのためには前述したようにまずはあなたがルーティンをこなすだけの業務をやめるようにする必要があります。1日の業務も最初にその日にする業務をすべて書き出し、それらに優先順位をつけ、15分刻みの計画を立てることを毎日行っていけば、あなたの業務レベルは確実にアップし、迅速かつ丁寧な業務ができるようになります。そこから自らリーダー職を希望してリーダーとして、顧客優先の行動をとり、率先垂範し、計画性を持ち、正義感と責任感を持ち、思いやりを持ち、上司の仕事の手伝いも行うようにすれば、あなたは間違いなく上司に退職の話をしたときに「有能なあなたを失いたくない」という理由で引き止められるようになります。こういう理由で引き止められると、そのときはちょっと申し訳ないという気持ちが生じますが、あとで思い出せばすごく嬉しくなってくるものです。今回述べた内容をぜひ実践して、あなた自身が職場で有能な人物となり、退職時も上司から引き留められる存在となってください。ではまた次回お会いしましょう!!

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