教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は自分が「こういう職場にしていきたい」とか「こういう商品を顧客に提供していきたい」という思いを持っているなら自分が社長になればいいわけですが、どういう人が社長に向いていて、どのようにすれば社長になれるのかについて述べていきました。
今回は「自分の『やりたくない』を疑おう!」になります。あなたは「やりたくない」と思うことが現時点でどのくらいありますか?これがたくさんある方は毎日が苦痛になっているかと思います。ところで、その自分自身が抱いている「やりたくない」ものは本当にそうなのか今まで自分で疑ってみたことはありますか?恐らくほとんどないかと思います。ただ、やりたくないものの中には自分が目標を達成する上で避けて通れないものも必ず存在します。今から自分が「やりたくない」と思ってしまうのはどういう場合があり、それをどのようにすれば自分の「やりたくない」を疑い、それが今後やっていく必要があるものなのであればそれを好きになって続けていくことができるかについて述べていきますよ!!
目次
食わず嫌い
食わず嫌いは「やりたくない」の典型例です。やったことがない、もしくはやっているけど本気で取り組んでいないために自分で「嫌なもの」、「苦手なもの」と決めつけてやりたがらないパターンです。みなさんはここから小・中学校時代にタイムスリップしてみてください。今から小・中学校の理科で例に挙げてみます。理科が得意だった人は他の苦手な教科で考えていただければよいですが、小・中学校の時に理科が嫌いで勉強にもほとんど取り組まないでいたところ、学年替わりで理科を教える先生がすごく面白い先生に変わりました。すると、そのときから理科そのものが面白くなって理科の成績がグングンと上がり、今まで理科が嫌いだったのが嘘のように逆に得意教科になっていったのです。あなたはこのような経験をしたことはありませんか? これはまさに食わず嫌いの典型例になりますよね。今まで理科は、その面白さを知らなかったから自分の「やりたくない教科」だったのが、その先生の授業を聞くことによって理科の本当の面白さを知り、理科が「好きな教科」、「やりたい教科」に変化してしまったわけです。ですから自分の「やりたくない」が単純な「食わず嫌い」ではないかと疑ってみることは大事になりますね。
嫌いな人からの指示
職場で自分の嫌いな上司やスタッフから指示されたことは反射的に「嫌だ」とか「やりたくない」と思ってしまいますよね。これもその指示された内容が本当に「やりたくない」ものなのかを疑ってみることは大事です。というのはあなたが「やりたくない」と思っているのは、あなたが「嫌いな上司やスタッフのことを考えながら」とっさにそう思っているからに過ぎないからです。
こういうときは冷静になって「顧客のためかどうか」で考えるようにするとよいです。顧客のために必要なものであれば、顧客の喜ぶ姿を思い浮かべることによってそれを気持ちよく引き受けることができますよね。ただ、その場合も無条件に引き受けるのではなくて、業務の優先順位を考えて、自分が現在手掛けている業務の方が優先されるなら「大変申し訳ありませんが、今私がしているものが本日中に仕上げなければいけないものでして、本日はちょっとできそうにないんですけど…」という感じで断ることも必要です。
このように、「嫌いな上司やスタッフから言われた」ことだけで「やりたくない」と思うのではなく、そのときの自分の状況も加味しながら顧客のためになるのであれば、気持ちよく引き受けることも大事になります。
義務感だけで仕事をしている人
普段目標や目的を持たずにただ「言われる仕事をやっているだけ」すなわち義務感だけで仕事をしている人は、自分が今やっている業務以外のことをするのを基本的に嫌がるため、自分がしている業務以外の指示が出ると「嫌だ」、「やりたくない」と思ってしまう人が多いです。こういう人は仕事を「お金を稼ぐため」だけに、すなわち「自分の利益のため」だけに仕事をしており、「顧客のため」とまでは考えませんから、自分の必要以上のことをするのを極度に面倒くさがるのです。こういう人は、仕事をしている目的が「自分の給料のため」から「顧客の利益のため」に変えていかない限りは直りません。もしあなたがそれに該当するのであれば、直ちに仕事をしている目的を「顧客のため」に考え方を変えてください。それに加えて私のブログ「◇77. 義務感で仕事をするのはやめよう!」で顧客のために仕事をするのがいかに大事かを詳細に述べていますので、こちらも併せてぜひ読んでいただき、考え方を完全に「顧客のため」に切り替えるようにしてください。あなたが自分の収入を本気でアップさせたいと考えているなら、顧客から信頼されることは欠かせない条件になります。
もし仕事上であなたに業務依頼してきた人が義務感だけで仕事をしているような人だった場合、その人が明らかに自分でするのが面倒だからという理由でこちらにその業務を押し付けてきているようなら、自分が今手掛けている業務の重要性を訴えて、その依頼を断るとよいです。それによってその人は怒るもしれませんが、義務感で仕事をしている人は部署内での影響力もありませんから別に気にすることはありません。もしそれで引き下がらないようでしたら、そのときは「大変申し訳ございません。こちらを〇時までに優先して終わらせる必要がありますので、その業務を私の方で請け負う代わりにこちらの業務を優先して仕上げていただけないでしょうか?」と交換条件を持ちかけるとよいです。さすがにそこまで言われると、そういう人もすぐに引き下がります。さらにいいことには、そういう断られ方をされたその人は二度とあなたに業務依頼してこなくなるでしょう。これによりあなたは面倒な人からの不当な業務依頼を受けないで済むようにもなるのです。
苦手意識が強い
自分が立てた目標達成のためにどうしても身につかなければいけない技能があって、それが自分の苦手なものであった場合、「やりたくない」気持ちになりますよね。ただこれは避けて通れないことにもなります。この苦手意識が極度に強い場合、これを理由に目標を断念する人が多いのも事実です。こういうときは自分が立てた目標や目標を立てた背景に立ち返るのがベストです。このブログを見ている人の大半は「年収を○○円にする」などの経済的な目標になるかと思いますが、これを立てた背景には「収入を大幅に増やすことで家族を幸せにしたい」というような「強い思い」があったはずです。そういうものに立ち返ると、「苦手だという理由で立ち止まっている場合ではない」ことに気づくはずです。すると、その苦手なものに対して一生懸命取り組めるようになりますよね。この苦手なものも不思議なもので、毎日同じ時間にするようにしていると習慣化され、別に「やりたくないもの」だとは思わなくなります。さらにはそれがだんだんできるようになってくると、逆に面白くなってくるのです。そうなると、それはもう苦手なものではなく「得意なもの」に変化していっています。結局苦手意識というのは食わず嫌いと似たところがあって、実際に取り組んでみてその面白さが分かってくれば好きになり、逆に得意なものになっていくのです。ですから、苦手意識が強いものも「やりたくない」と思うのではなく、自分が立てた目標の背景にも立ち返りながら、まず「取り組んでみる」ことが大事になってきます。そうやって一生懸命取り組んでいけば、それは「やりたいもの」へと変化していきますよ。
以上になります。今回は自分の中で「やりたくない」ものが存在しているとき、それは本当に「やりたくない」ものなのかをきちんと考える必要がありますが、それをどのようにすれば「やりたくない」ものを本当にそうなのか考えられるようになり、さらにはどうすればそれを前向きに取り組んでいけるようになるかについて述べていきました。
「やりたくない」という気持ちだけでやらないことを選択したり、嫌々やってイマイチな完成品を作っても誰も得をしません。食わず嫌いや苦手意識は「やりたくない」気持ちになる最大の要因になってきますが、これらはその面白さを知ることでできるようになったり、毎日取り組むことでそれができるようになるとその面白さが分かってくるようになって、「やりたくない」を「やりたい」に変化させることができます。また、仕事上で嫌いな上司やスタッフから業務依頼をされたときも「やりたくない」気持ちになりますが、これは「顧客のため」を考えることによって「やりたいもの」に変化させることができます。要は自分が「やりたくないもの」を「やりたいもの」に変化させることは可能なのであり、そこから考えても今自分が抱いている「やりたくない」ものについては疑ってみることが大事になるわけです。
今回述べた内容をぜひ実践して、あなたの「やりたくない」が本当にそうなのかどうかを疑ってみて、それをぜひ「やりたい」に変え、あなたの目標達成に役立ててみてください。ではまた次回お会いしましょう!!