◇117. 上手に話を伝えよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴は学生アルバイトの時も含めて通算31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、日頃一生懸命頑張っていても褒めてくれる人が誰もいない場合は誰でも嘆きたくなってくるものですが、そういうときにどのようにすれば自分で自分を褒められるようになるのかについて述べていきました。

 今回のテーマは「上手に話を伝えよう!」になります。「どうも自分の話がうまく伝わらない」と感じる時はないですか?それは伝え方で失敗していることが多いです。自分はそんなつもりで言っていないのに相手にはそう捉えられたり、自分が頼んでおいたことが勘違いされて相手は全然違うことを行っていたというような場合がそれに当たります。今からなぜこういうことが起こるのかを検証し、そのケースごとにどのようにすれば自分の考えていることが相手に上手に伝えることができるのかについて述べていきますよ!!

分かっている前提で話す

 相手に話が伝わらないケースで最も多いのが「相手が内容を分かっている前提」で話をしてしまうことです。その場合、自分はその内容をよく分かっているものの相手はそれを分かっていないので話は伝わりません。こういう場合、相手はよく分からないままそれを聞いてしまうことになります。そこで「~の部分がよく分からないのですが…」と言ってくれたらそれを説明すればいいですが、そこまで突っ込んで言わない人の方が大半です。ですからこういう場合はだいたいよく分からないままの状態で放置されることがほとんどになるのです。

 また、相手に何かしてほしいときにその内容がよく分からないまま相手に伝えるケースが「分かっている前提で話す」のと同様のケースになります。これは「○○さんに…するように伝えておいてください」と誰かに自分の指示を伝えるように頼んだときに、それを聞いた人はその内容が何なのかよく分からないままその相手に伝えるケースがまさにこれに当たります。

 こういう相手がその内容を「分かっている前提」で話して伝わらないケースは、逆に「分かっていない前提」で話をするようにすれば解決できます。「相手が分かっていない」と考えると説明も自然に丁寧になりますよね。よく「前にも同じようなことを伝えたし、そんなに説明しなくても大丈夫だろう」と考えて説明を省略する人は多いのですが、このような考え方は非常に危険です。あなたも経験があるかと思いますが、前に聞いたことを正確に全部覚えていますか?たいてい忘れていますよね。だからこそ「分かっていない前提」で一からきちんと話すことが大事になるのです。そもそも「分かっている前提」で話をするから話が雑になって相手に伝わらないのであり、こういう雑な説明をすると後で自分が困ってしまうことにもなります。ですから相手が「分かっていない前提」で丁寧に話をする癖を普段からつけるようにしましょう。

表現力が乏しい

 それを説明する人の表現力が乏しいために伝わらないケースもあります。相手に自分の話を1回で理解してもらえなかった時に再度別の表現に言い換えて話をする必要性も出てきますが、その別の表現の仕方がよく分かっていなくて結局同じようなことを言って話が結局伝わらないケースも見かけます。これは表現の仕方を勉強して言い換える練習をしていくとよいです。

説明の仕方に慣れていない

 相手に何かの説明をするとき、文章が書くのが苦手な人は、そもそも説明の仕方そのものが分かっていないので、何をどのような順番でどう説明すれば相手にうまく伝わるかということも分かりません。これはXなどのSNSや私が書いているようなブログの文章を読んでその書き方を真似して練習することが大事になってきます。誰でも最初から説得力のある説明ができるわけではありません。場数を踏み、自分の文章の書き方とか話し方に磨きをかける練習をして上手になっていくものですから、これはまずは文章力のある人が書いた分を真似るところから始め、そうやって自分の文章の書き方、説明の仕方を確立していくのがベストです。しっかり練習を積むようにしてください。

声の出し方に問題

 活舌がよくなかったり、声が小さかったり、早口で話したりしてしまう癖がある人は、話そのものが伝わりにくいです。活舌が悪い場合は腹式呼吸をしてお腹から声を出す発声練習をしたり、声が小さい場合は1トーンだけ大きな声を出す練習をしたり、早口の人は「ゆっくり話す」ことを毎回意識して話すようにすると、これらの問題は解決できます。

相手に悪い印象を抱いている

 話をする相手に悪い印象を抱いている場合、うまく話が伝わらないばかりか、内容がねじ曲がって伝わるケースが多いです。というのはあなたが相手のことを悪く思っていたら相手もあなたのことを悪く思っているからです。こういう時は「あの時こんなことされた」とか「過去にこのように言われて腹が立っている」というような場合がほとんどなので、そういうのは横に置いておいて、相手に対して誠意ある態度で「丁寧に説明する」ことが大事です。もしそれができれば相手のあなたに対する態度も変わり、丁寧に話を聞いてくれるようになります。そうすると、悪い印象を抱いていた相手に対して逆にいい印象を持つようになり、その相手にも話がきちんと伝わるようになるのです。

相手がきちんと聞いていない

 話をする相手が他事を考えていたり、話に集中していなかったりして伝わらないケースがあります。これを防ぐための最も良い方法は、話を伝え終えた後で相手に話の内容を確認することです。これで相手が即答できたらきちんと聞いていたことになりますが、だいたいこういうことが気になる相手というのは、そもそも相手の話をきちんと聞かない癖のある人が多いです。ですから仕事で業務内容の指示をしたのなら、それが分かっているかどうかの確認をその場で取るようにするといいですよ。

 以上になります。今回は自分の話が相手になかなか伝わらない場合に、どのようにすればそれがうまく伝わるようになるのかケースごとに検証して述べていきました。前述したように、最も多いケースは相手が内容を「分かっている前提」で話をすることで、結構多くの人がこれをしてしまっています。確かに忙しくてなかなか説明する時間がなかったり、前に同じような説明をしたから大丈夫だろうと考えてしまいがちになるのですが、それは全てこちらの都合だったりこちらに都合のいい考え方であって、相手にとってはそういう省略された説明は迷惑なことでしかないのです。むしろ「分かっていない前提」で話をする方が説明も丁寧になり、たとえ前に聞いたことでもそれを忘れてしまっていた場合はそれを思い出しますし、やるべきことの再確認にもなります。

 また、表現力に乏しいとか、説明の仕方になれていないとか、声の出し方に問題があるなど、本人の技能に問題がある場合は、これは毎日練習して鍛えていくしかありません。さらには相手に悪い印象を持っている場合も何かを頼むときはきちんと伝わらなかったり違う解釈をされたりすることもありますから、そういうのを横に置いて丁寧に説明する癖をつけると、相手にいい印象を与え、話をきちんと聞いてもらえるようになります。あと相手がきちんと話を聞いていないなど相手の聞く姿勢に問題がある場合は、話をし終えた後で相手にその内容の確認とるようにするのと非常に効果的になります。

                                                                                                                                                                                                                        相手に話が伝わるかどうかの最大のポイントは、あなた自身が話をする相手に対して「思いやりを持っているかどうか」になります。相手に思いやりを持っていれば、説明は必然的に丁寧になりますし、自分が伝えることよりも「相手に正確に伝える」ことを優先するようになります。話す相手がちょっと苦手な相手だとか、普段話をしないから話をしにくいとか、今忙しいからなどといった理由は、相手には何ら関係ないものであり、相手のことを本気で思うなら、きちんと相手に伝わることを最大限に考えた丁寧な説明をするべきです。そうすることで楽になるのはあなた自身なのです。ですから今回述べた内容をしっかり実践して、話をする相手にうまく自分の思いが伝えられるようにしてください。では、また次回お会いしましょう!!

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