◇116. 自分で自分を褒めよう!

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、自分が気づいたこともそれを忘れてしまったりして誰にも伝えないままにすると自分自身が高められないことから、これを確実に活かして自分自身の高評価に繋げていくにはどのようにしていけばいいかについて述べていきました。

 今回のテーマは「自分で自分を褒めよう!」になります。1996年のアトランタオリンピックの女子マラソンで有森裕子が銅メダルのゴールを決めたときに言った「自分で自分を褒めたい」という言葉は有名になり、今でも名言として定着していますよね。私はあの女子マラソンをテレビで見ていましたが、あの感動的なシーンは今でも覚えています。あなたは自分で自分を褒めることはありますか?なかなかないかと思います。それどころか自分に自信を持てないことのほうが多いのではないでしょうか?そこで今からは自分をどのように持っていけば自分で自分を褒められるようになるかについて述べていきますよ!!

誰も褒めてくれない

 あなたは誰も自分のことを褒めてくれないと嘆いたりしていませんか?人という生き物は他人のできていないところや欠点には特段意識していなくてもすぐ目がいきますが、他人のできているところや美点には意識しない限りはほとんど目がいきません。これはあなた自身が注意されることと褒められることとどちらが多いかを考えていただければ分かるかと思います。圧倒的に注意されるほうが多いですよね。すなわち人は他人に対し、褒める数よりも注意する数のほうが圧倒的に多いのです。ということは誰も褒めてくれなくてもそれは当然の結果ということになりますよね。

何を褒めていいか分からない

 よく「子どもは褒めて育てるほうが良い」と言われますが、お子さんをお持ちの方はいざ自分の子どもを褒めようとすると、「何を褒めていいのかが分からない」状態に陥りませんか?そうなのです。ほとんどの親は自分の子どもに何を褒めていいのかが分からないのです。だからどうしても注意することのほうが多くなってしまい、思春期になるとこれに反発して全く言うことを聞いてくれなくなるのです。別にこれは子どもに限らず、職場の他のスタッフに対しても同様です。ただ職場のスタッフに関しては、基本的に仕事の話しかしないことが多いと思うので、褒めるどころの話ではなくそれ以前の問題になりますよね。

他人をよく観察してみる

 他人を見て褒められないようであれば、自分を客観的に見て褒めることは到底できません。褒めるというのは「きちんと観察する」ことでその人の美点が分かっていないといけないからです。それは自分に対しても同様で、自分を客観視して自分の美点が分かっていないと自分で自分のことなんか褒められませんよね。ですからぜひ職場で他のスタッフを褒めていくとよいのですが、基本的に仕事以外の話で話をすることがないですよね。であればどうしたらよいのでしょうか?これは単純に周りの人をよく観察していくしかありません。あなたの周りに仕事をてきぱきとこなして仕事をするのが早い人もいるかと思います。その人はいったいどのように計画を立て、どのように仕事を進めているのかを観察してみるのです。遠くから見るだけでは分からないことも出てくるでしょうから、近くまで見に行ったり、ときには「どうしたらそんなに早く仕事ができるのですか?」と聞いてみるとよいです。するとだいたい教えてくれます。この質問は「仕事ができる」と言っていることから誉め言葉でもあるのです。また、仕事ができる人というのはこういうことをだいたい教えたがっているものです。なかなか言う機会がないだけで、もしあなたがそうした積極的な態度で聞きに行けばほぼ間違いなく喜んで教えてくれます。こうなるとこの仕事ができる人と親しくなっていくので、他にも仕事で成長できる方法をいろいろ聞き出すことができますよね。ですから観察するというのは、ただ見るだけでなく、こうやって聞きに行くようにしていくと非常によいですね。そうやってあなた自身が他の人を褒められるようになってくると、あなた自身は誰からも歓迎されるようになります。誰でも自分を褒めてくれる人は好きになりますからね。ちなみに私のブログ「◇104. 職場の人をもっと好きになろう!」で職場の人との人間関係をよくする方法を詳細に書いていますから、またこちらも併せて読んでみてください。

自己分析をする

 他人を観察して人の美点を見つけられるようになってきたら、今度は自分です。ただ、前述の他人を観察する行為と今から申しあげる自己分析は同時並行で進めても何ら問題がありません。また自己分析のほうが先に進んでもこれも別に何ら問題がありません。要は自分であろうが他人であろうが「美点を見つけられるようになる」ことが大切であるわけですから、この観点を持って進めるようにしてください。

 さて、自己分析についてですが、私のブログ「◇25. 自己分析をして自分を正しい軌道に乗せよう!」で詳細に述べているので、またこちらも併せて読んでしっかりした自己分析をしてみてください。ただ、今回の自己分析はブログの内容で触れている大がかりなものではなく、自分の美点を見つけるための自己分析になります。今から述べることをノート(紙)に書き出して自己分析をしてみてください。どんな些細なことでも構いませんから、思いつくだけ全部書き出してみてください。

①あなたは自分の美点(長所)は何だと思いますか?

②その美点を他人から褒めてもらったことはありますか?

③最近の行動であなたが「これはいいことをしたぞ!」と自分で褒めたくなるようなことは何ですか?これは別に他人に親切にしてあげたことだけでなく、前述のような感じで「仕事ができる人を観察して『どうしたらそんなに仕事ができるようになるのか』を直接聞いてみた」というような自分から自分を成長させるために起こした行動も含まれます。また、仕事だけでなく、家事も毎日何かをきちんとしているならこういうのも含みます。とにかく日頃自分はきちんとやっていて「これを褒めてくれたら嬉しいのに」と少しでも思えるものなら遠慮せずに全て書き出すようにしてみてください。

自分で自分を褒めてみる

 いかがでしたか?たくさん書き出すことはできましたか?これは些細なことも含めると結構書けたのではないかと思います。では、こうしてあなたが自分で書き出したものをよくご覧になってみてください。「こんなにも褒めてほしいことがあるんだな」とびっくりしませんか?これは書き出してみて初めて分かることなのです。普段はこれは部分部分で考えていますが、すぐ忘れるのでこのように残ることはありません。しかし、こうやって書き出すことであなたはここまでのことをしていることが分かるわけです。あなたは本当に素晴らしいです。素晴らしいことをしてきているのです。ですからぜひ自分で自分を褒めてください。そうすると他人が褒めてくれないことなんてどうでもよくなります。あなた自身でもこうやってよく考えて紙に書き出さないと分からないことを他人が分かるはずがないのです。ですから褒めてくれなくて当たり前なのです。ただあなただけはあなた自身を褒められます。ぜひ大いに大げさなくらい自分で自分を褒めてください。「自分は最高なんだ!」、「自分は素晴らしいことをしてきているんだ!」、「自分ほど素晴らしいことをしている人はなかなかいないんだぞ!」と。

 以上になります。今回は自分が普段していることに対して誰も褒めてくれないとなかなか自分のモチベーションが上がってきませんが、そんな中でどのようにすれば自分で自分を褒められるようになるかについて述べてきました。

 「誰も自分を褒めてくれない」と嘆いている人も多いですが、これは人という生き物が人の美点よりも欠点に目がいく性質であることから致し方がないことになります。前述のように自分も含め、人の美点を見つけていこうと思ったらしっかりと人を観察する必要があります。職場の人など、他人を褒めるにはまずは仕事ができる人をしっかり観察して、時には自分で「どうやったらそんなに仕事が早くできるようになるのか」を聞いてみることも大事になります。これにより、その人との人間関係が良くなるばかりか、あなた自身も他人の美点を見つけられるようになってきます。こうして自己分析も行うようにしていくと、自分はここまでのことをやっていたのかと再認識することができるようになるので、ここで初めて自分で自分を褒められるようになるわけです。ですからそのときは大げさなくらい自分を大いに褒めるようにしてください。今回述べた内容をしっかり実践することであなたのモチベーションは確実に上がっていくはずです。ぜひこれを実践して今後前向きな行動をしていくために役立ててください。では、また次回お会いしましょう!!

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