教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、誰でも「人に好かれたい」という気持ちは多少なりとも持っていますが、これを過剰に持ちすぎると人の言いなりになったりするなどの強迫観念に縛られるようになることから、どのようにすれば「人に好かれたい」という気持ちを「人を好きになる」気持ちに転換させて人から好かれる存在になれるかについて述べていきました。
今回のテーマは「良い想像と悪い想像を区別しよう!」になります。最近は日本でも結婚できない人が増えてきていますが、これはスマホなどの普及によって人との接し方がうまくできない人が増えてきていることが原因の1つになっていることが考えられます。そうした傾向から引きこもりとまではいかなくても自分の殻に閉じこもる人が増えてきて、「こうなったらいいのになあ」という自分の想像のみで毎日を過ごしている人も多いように思えます。
人は誰でも昔好きだった人を美化する傾向にあります。時が経つにつれてその人はどんどん美化されるようになり、だんだんと自分にとってお姫様とか王子様のような存在になっていきます。そういう想像上の人物とあなたの目の前に新しく現れた異性と比べてみるとどのように思うでしょうか?間違いなく物足りなさを感じるかと思います。しかし、それは現実の世界ではありえないことであり、実現することはまずないにもかかわらず、目の前の新しい人に興味すら持たないのは非常にもったいないことをしています。
ここからは、過去の自分の中で想像して育てられたものをどのようにすれば自分から断ち切ることができ、本当の自分の理想に向かっていけるかについて述べていきますよ!!
目次
実現不可能な想像
私のブログでも常日頃から想像していることは現実化していくことを申しあげていますが、現実化しない想像も存在します。それが「美化された過去の想像」です。これは悪い想像の代表例であり、「~だったらよかったのになあ」という過去の願望を回想しているだけで、未来に実現できる想像ではないものです。「~だといいのになあ」という願望だけでは現実化しないのであり、願望を現実化させるには「~を実現してみせる」といった確固たる信念が必要になってくるのです。そういう信念を持たない過去の回想をいくらしてみたところであなたの成長はありえません。ですからまずは「美化された過去の想像」をすることがいかにバカバカしいことなのかを認識する必要があります。
どうなりたいのかを真剣に考える
あなたがもし、過去に出会った素晴らしい人とか美化された過去に縛られている場合、そういう美化された過去の想像を今までしてきてそれが実現できたのか?今後実現しそうなのかを真剣に考えてみてください。すると「想像の世界だけの出来事」であることが容易に分かるはずです。そして、「今後自分がどうなりたいのか?」を真剣に考えてみてください。今のままでいいのですか?もっと経済的に豊かになって家族にいい生活をさせたいのではないですか?独身の人なら本当に素晴らしい異性との出会いを求めているのではないですか?やはり家族の存在というのはかなり大きいです。人間という生き物は、自分のためだとなかなか自分を追い込んでまで動かそうとは思いませんが、愛する人のためだと少々疲れていようが体の調子が悪かろうが一生懸命になるところがあります。それだけ家族などの愛する人の存在というのはかけがえのないものになるのですね。
家族を本気で愛する
中には家族仲がうまくいっていない人もいるかと思います。そういうときはたいてい配偶者に感謝することなく配偶者の悪いところばかりを見たり、子どもを叱ってばかりいることがほとんどです。そしてほとんどの場合は「自分は悪くない」と思っています。このように考えている限りは家族仲が良くなることはありません。家族仲をよくするために必要なことは、自分が「何のために働いているのか?」を真剣に考えてみることです。家族のために働いてきたのではないでしょうか?そうであればそれは素晴らしいことです。誰もこのことを褒めてくれないと嘆くことはないのです。あなたはそういう素晴らしい人なのですから、もっと尊敬されるようになるべきではないしょうか?ここで、あなた自身が「本当は配偶者や子どもとどう接していきたいのか?」を真剣に考えてみてください。すると、常に笑顔で楽しく接していきたいのではないでしょうか?そういう家族になることができれば、あなたにとっても他の家族の人たちにとっても家そのものが「憩いの場」もしくは「癒しの場」となりますよね。ですからあなたはつまらないことで怒るのは一切やめるようにし、家族を本気で愛するようにしてみてください。
家族の理想像を想像する
家族を本気で愛そうという気持ちが出てきたら、今度はあなたの「家族の理想像」を想像していきます。家族の理想像を想像することは「良い想像」の最もいい例になります。ですからこの理想の家族を今から想像してもらおうと思います。あなたは将来的にどんな家族になっていたいですか?今から述べる質問を紙に書き出してみてください。
①どこでどんな家に住んでいますか?
②どんな車に乗っていますか?
③普段どんな食事をしていますか?
④普段どんな会話をしていますか?
⑤旅行にはどこに行っていますか?
⑥(子どもがいる場合)どのくらいの成績になっていますか?
⑦(子どもがいる場合)友だちがどのくらいいますか?
⑧どのくらいの資産がありますか?
⑨週にどのくらい家族と過ごしていますか?
⑩近所の人とどういう付き合いをしていますか?
自分の仕事の理想像を想像する
どうですか?家族の理想像が想像できましたか?これができたら次は自分の仕事の理想像です。幸せになるために持っておいた方がいい想像というのは2つあって、1つは「家族の理想像」であり、もう1つが「自分の仕事の理想像」です。基本的にこの2つで理想が実現できれば誰でも幸せな生活を送ることができるようになりますよね。どういうことができれば仕事上で理想の自分になれるかを今から挙げます。
①仕事に優先順位をつけている。(ブログ「◇83. 優先順位のつけ方をマスターしよう!」参照)
②業務開始前にどの時間に何をするかの計画を立てている。(ブログ「◇82. 成功できる計画を立てよう!」参照)
③仕事が迅速かつ丁寧。(ブログ「◇71. 現在している仕事のプロになろう!」参照)
④明確な目的を持って仕事をしている。(ブログ「◇75. 明確な目的を持って仕事をしよう!」参照)
⑤職場の人との人間関係が良い。(ブログ「◇104. 職場の人をもっと好きになろう!」参照)
この5つができていれば最高ですね。間違いなくあなたの仕事の理想像とする人になれます。この5つについては私の過去のブログでも詳細に述べています。まだ読まれていない方はぜひ読んでこの5点ができる理想の人になってください。そして、このような理想像の想像を毎日行い、その理想の自分を演じるようにしてみてください。それができれば本当にその理想像通りの人になっていきますよ。
以上になります。今回は良い想像と悪い想像を区別するために、悪い想像がどういうものか、良い想像がどういうものかをそれぞれ紹介し、良い想像だけをしていけるようになるためにはどうしたらよいかについて述べていきました。前述したように過去を美化した想像は悪い想像の典型的な例で、こんなことを想像していても実現することはまずありません。それよりも自分の家族の理想像、自分の仕事の理想像を想像し、それを実現していく努力をしていくことこそが大事なことになります。ぜひ自分の家族の理想像と仕事の理想像を毎日想像し、その通りの自分を演じて本当の理想の人物になってください。ではまたお会いしましょう!!