教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、自分の収入を将来的に大きく伸ばすためにXなどのSNSをどのようにして利用していけばより多くの人から信用を獲得できるようになれるかについて述べていきました。
今回のテーマは「人に好かれたい気持ちで行動するのはやめよう!」になります。誰でもより多くの人から好かれたいという気持ちを持っているかと思います。こういう気持ちを持つこと自体は問題がないのですが、この気持ちが前面に出て行動に出てしまうのはよくないです。たとえば頼まれたことは何でも引き受けてしまうというのは典型的な例です。これは自分ができるできない、やりたいやりたくないという気持ちはさておき、自分がその人に「好かれたい」とか「高い評価を受けたい」という気持ちだけで行動してしまっています。あなた自身はこのような状態になっているところがありませんか?ただ、誰でも人に好かれたい気持ちで行動するところが多少なりとも持っているので、これをどのようにすればこれらをやめて逆に本当に好かれるようになっていくかについて今から述べていきますよ!!
目次
人に好かれたい気持ちは自己中心的
あなたは「人を好きになる」のと「人から好かれたいと思う」がどのように違うか分かりますか?「そんなの、自分が好きになるのと人から好かれるでそもそも意味が違うじゃないか」と思われたかもしれませんね。
まず「人を好きになる」のは愛情です。人を好きになることで「その人のために」思いやりを持っていろいろ尽くしていきますよね。また、子どもへの愛情を考えていただければ分かるかと思いますが、何よりも「その人が成長してほしい」とか「その人によくなってもらいたい」という気持ちも持ちあわせています。だから人を好きになることは非常にいいことであり、好きな人が多ければ多いほど、あなたは幸せな気分になっていきます。
一方で「人から好かれたいと思う」のは自己中心的な思考です。「え!そうなの?愛情ではないの?」と思われた方もいるかと思います。人から好かれたいと思うのは、別の言い方をすると「その人から高い評価を受けたい」ということになります。仕事で言うなら、誰から仕事を頼まれたときに自分の状態がどうであれ、それを引き受けてしまうというのは「それをすることによって自分が高い評価を受け、給料アップに繋げていきたい」という気持ちがその裏側に潜んでいるのです。また、「人から好かれたい」という気持ちの中に「相手によくなってもらいたい」とか「相手に成長してほしい」という気持ちはないですよね。この点で「人から好かれたい」というのは「人を好きになる」とは決定的に違っているのであり、自己中心的になるということなのです。
人から好かれたい気持ちが強いと強迫観念になる
この「人から好かれたい」気持ちが強くなってくると、「人から好かれなければならない」という義務的な気持ちになり、さらには「言われたことは何でも引き受けなければならない」という強迫観念に発展します。そうすると、高い評価を受けるどころか「言われたことしかできない人」とか「仕事を多く抱えすぎてきちんと仕事ができない人」といった低い評価を受けることになります。しかも何でもやってくれることから、面倒な仕事を押し付けられる「便利屋」になり下がってしまいます。このような状態になると、職場に行ってもやりがいはないし、面白くもないですよね。
嫌われる勇気?
2014年から2023年までの10年連続で年間ベストセラーランキングトップ10入りという快挙を成し遂げた「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健著)は私も大好きで、この頃の愛読書にしていた時期もありました。ただ、「嫌われる勇気」というのは正確に言うと「その人に屈しない勇気」だと思うのです。普通は自分が好きな人に対しては誰でも嫌なことを言ったり雑に扱ったりすることはないですよね。嫌われる勇気を持たざるをえない人というのは、自分がその人から受けている嫌なことから解放されたいというのが正確な気持ちになるわけです。だいたい嫌われる勇気を持つ対象の人というのは、そもそもその相手が自分のことにいい印象を持っていない、すなわち既に嫌われている状態です。ですから既に嫌われている人に対して嫌われる勇気を持つというのはおかしいですよね。正確には「反論するのが怖い」「逆らうのが怖い」という感情をその人に対して持っているわけですから、「嫌われる勇気」というのは「もうあなたの言いなりにはなりません」と言える勇気、すなわち「その人に屈しない勇気」のことになります。やはり嫌なものは嫌とはっきり言うことは自分にとっても相手にとっても大事なことになります。それを言われて相手もそれをしてはいけなかったのかと気づくこともありますから、嫌なことを我慢し続けるのではなく、はっきりと言える勇気を持つようにしましょう。
自分が成長することを第一に考える
あなたが職場で第一にやるべきことは「あなた自身が成長すること」です。私の他のブログを読んでいる方は「え!顧客のために仕事をすることじゃないの?」と思われたかもしれませんね。仕事はもちろん「顧客のため」にするものです。その顧客が商品を購入するとき、成長していない人からと成長した人からとどちらの商品を買うと思いますか?もちろん成長した人からですよね。ということは、あなた自身の成長は顧客のみならず、その職場の人たちにとっても喜ばしいことになるのです。そのために自分の技能のレベルをどんどん上げていくことを毎日心掛けて仕事をするようにしてください。
人を好きになる
もし「自分は職場で便利屋としていいように扱われている」と感じているなら、「人から好かれたい」という気持ちは一切捨ててしまうことが大事です。その代わりに「人を好きになる」ように気持ちを転換するのです。人は誰でも自分のことを好きになってくれる人を好きになる傾向があります。すなわち、人から好かれる人というのは、それだけ多くの人のことを好きになっているということです。ということは、あなたの好きな人が増えれば増えるほど、あなたのことを好きになる人もそれに比例して増えていくということです。であれば、「人から好かれたい」と思うよりも「人を好きになる」ほうが圧倒的にいいですよね。
「自分の理想像=本当の自分」という意識を持つ
あなたは自分の自己イメージをどのように捉えていますか?結構否定的に捉えていませんか?実は大半の人は自己イメージを悪く捉えています。たとえば「自分は本当は引っ込み思案な性格なんだけど、職場では社交的に振舞っている」という感じです。自分のことを「本当は~なんだけど」と捉えている時点で否定的になっていますよね。これをまずはやめなければなりません。その代わりにこう考えるようにします。「わたしはどういう人物になりたいのか?」と。そこで思い浮かんだ人物が本当のあなたです。「仕事をてきぱきとこなし、困っているスタッフがいたら喜んで手伝いをし、上司の業務依頼も自分ができる範囲で引き受け、顧客の期待や要望に喜んで応じて顧客から信頼されている人物」を想像したなら、まさにそれこそが本当のあなただということです。その自分の理想像を常に頭の中で思い描くようにし、その人物になりきって行動するのです。それを毎日繰り返すことであなたはだんだんと本当にその理想像のとおりの人物になっていきます。こうなるとまさにこの理想像がそのまま本当の自分になりますよね。そうなると、あなたのファンになる人が増え、あなたは本当の意味で「好かれる人」となっていきますよ。
以上になります。今回は人に好かれたいという気持ちで行動するのをやめ、逆に人を好きになって本当に人から好かれていくようになるためにはどのようなことをしていけばいいかについて述べていきました。「人に好かれたい」という気持ちはそもそも「自己中心的な思考」であることを認識し、この考えよりも「人を好きになる」気持ちを持つことの方が大事になります。そして常に自分の理想像を頭の中で描くようにし、その理想の自分を演じることで本当に周りから好かれていくようになっていきます。今回述べた内容をぜひ実践し、ぜひ理想の自分になって多くの人を好きになることで多くの人から好かれる人物になってください。ではまたお会いしましょう!!