◇103. いい断り方を覚えよう!     

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花賀 咲象

花賀 咲象

 学習塾指導歴31年で、授業もこなしながら、カウンセリング・コーチング業務も行っております。
 このブログは自己啓発本を読んだだけでは分からない経験的・実践的な内容を加味して書いています。ですからみなさんが今後経済的に豊かになりたいという人生の目標の達成に必ず貢献できる内容になっているという自負があります。ですからぜひこのブログを毎日読み、日々成長することに努め、自分の人生に生きがいを持てるようにしていきましょう!

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 教育・心理カウンセラーの花賀作象です。前回は、誰でも自分を認めてもらいたいという承認欲求を持っていますが、これが行き過ぎて「偉い人だと思われたい人」になってしまうと、自分を大きく見せることだけにエネルギーを注ぐことになり、時間と労力の無駄遣いになることから、こうするのをやめて真の「偉い人」になるにはどうしたらいいかについて述べていきました。

 今回のテーマは「いい断り方を覚えよう!」になります。仕事の断り方については私のブログ「◇8. 上手な断り方をしよう!」でも述べていますが、今回はこれとは違った観点からいい断り方について述べています。業務もいろいろこなしていくことは大切なことになりますが、上司や周りのスタッフから突然「これをやってほしい」と言われたら、そこに断ることができない雰囲気が漂ってつい引き受けてしまい、そのために自分の業務が進まず、残業をしたり休日出勤する羽目になったのではあなた自身が損をするような結果になりますよね。かといって変に断ると、その上司やスタッフとの関係性が悪化して職場に生きづらくなっても困ってしまうことにもなりかねません。では、今からはそのような状態にならないようにするためにどのような断り方をすれば、相手との関係性を崩すことなくうまく職場でやっていけるようになれるかについて述べていきますよ!!

自分が抱えている業務の優先順位を把握しておく

 まず、これは仕事をする上では基本中の基本になりますが、自分が現在抱えている業務の優先順位をきちんと把握しておく必要があります。優先順位のつけ方については私のブログ「◇83. 優先順位のつけ方をマスターしよう!」で詳細に記載しているので、ぜひこちらも併せてご覧になってください。さて、自分が現在抱えている業務の優先順位を把握するためには、①締め切りがいつか、②他の業務との重要度の比較の2点が必要になります。まず、締め切りが迫っていると当然に優先順位は高くなります。そして仕事の重要度については、自分が手掛けている仕事が全体(完成品)の中のどの部分を担っているかで決まってきますから、そこからどのくらいの優先度なのかを割り出しておくようにしてください。

計画もきちんと立てておく

 優先順位を把握したら、優先順位の高いものからどの日のどの時間帯で何をするかの計画を立てていくわけですが、あなたは普段からこのように業務の計画をきちんと立てて進めていますか?この計画を立てずに業務を進める人は非常に多いです。確かにルーティン業務が多いので、それをしていたら優先順位をつけたり計画を立てたりすることがなく、それらをする必要性を感じないのかもしれません。しかし、業務の効率を考えると、優先順位をつけて計画的に進めていくほうが遥かに効果的です。計画の立て方については「◇82. 成功できる計画を立てよう!」で詳細に述べていますので、こちらも併せてご覧になってみてください。計画をどのように立てていくかについては、締め切りがいつなのかを基準に締め切りよりも余裕を持って完成させるように計画を組んでいくのが基本で、7掛けくらいで終わらせるのが理想です。たとえば締め切りまでの期間が10日間なら7日間で終わらせるという具合です。こういう締め切りよりも早く終わらわせる計画を立ててその通り実行する癖がつくと、非常に品質の良いものを作ることができるようになります。なぜなら期間を短く設定することで集中して取り組めるようになりますし、早めに完成させることでどこかに落ち度がないかのチェックに時間を割くことができるからです。ですから計画はこのように締め切りよりも7掛けの期間で立てるようにしてみてください。

上手な断り方とは

 では、長くなりましたがここから上手な断り方について述べたいと思います。ただ、実はここまでのところで上手な断り方をするための材料がほぼ出そろっているのです。ここまでで何をしましたか?そうですね。自分の業務に優先順位をつけましたね。そしてきちんとした計画も立てましたよね。もし、この段階であなたの業務がほぼいっぱいになっていて、そこへ上司が別の業務依頼をしてきたとき、あなたはどうしますか?ここで優先順位付けができていて計画もきちんと立てられている場合は、「現在私がしている業務は優先順位的に見ると~でかなり高いものになります。また、締め切りまでのスケジュールを見てみると、このような感じですべて埋まっているのですが、ここにその業務を入れ込むとしたらどうしたらよいでしょうか?」とあなたが言ったとします。こうなるとその上司はあなたにその依頼をできなくなってしまいますよね。このように自分の業務の優先順位を把握し、計画をきちんと立てていれば、「できません」とか「それをするのは難しいです」という言葉を何一つ入れずに断ることができるのです。すなわちこれこそが上手な断り方になりますね。

相手が食い下がってきたとき

 自分の業務に優先順位をつけ、計画的に業務を進めていると、業務がはかどるだけでなく、新たな業務依頼を上手に断ることもできるようになるのです。ですから今まで優先順位をつけたり計画を立てたりしてこなかった方は、ぜひ今後は自分の業務に優先順位をつけて計画を立ててから業務を行うようにしてください。

 ただ、これだけでうまくいくとは限りませんよね。上記のような場合でも上司が「そこを何とか上手に入れ込んでやってほしい」と言ってくる可能性もあります。それで本当に上手に入れ込めるのならいいですが、そうではなく、結局時間外労働をする羽目になる可能性も出てきます。その場合はどのように断ったらよいでしょうか?実はこのときも自分が立てた計画が有効に機能します。「先ほど申し上げたように現在私がしている業務は優先順位が高いものばかりです。もし、その業務を入れ込むとしたらこの中のどの業務を後回しにしていいか教えていただけますか?」と言うのです。そうすれば上司もこれ以上は言ってこないようになりますね。

他の人が抱えている業務も把握しておく

 自分の業務に優先順位をつけ、計画をきちんと立てているだけで、新たな業務依頼を断る材料はそろっているのですが、上司がかなりしつこく食い下がってくることも考えられます。そういったときにあなたが他の人が抱えている業務も把握しておくと、「○○さんが現在やっている業務は□□と△△だけなので、○○さんだったらできるのではないでしょうか?」と別の人に振ることもできるわけです。上司もさすがにあなたが自分の業務だけでなく他の人の業務量も把握しているとなると、もう完敗した気分になります。それどころか「ここまで把握できているのか?」とあなたを評価することにもなります。ですから普段から他のスタッフがどのような業務をしているかとかどのように進めているかにも関心を持ち、時にはそれを手伝ったりしていると、そういう他人の業務のことが把握できるようになりますね。

 以上になります。今回は自分の業務がいっぱいいっぱいになってしまっているときに上司や他のスタッフから業務を依頼されると誰でも困ってしまいますが、こんなときにどのようにすれば気持ちよくその業務を断ることができるかについて述べていきました。

 まずは自分の業務に優先順位をつけ、いつ何をどの日のどの時間帯でやっていくかまできちんと計画を立てることができていれば、それを示すことで新たに依頼された業務をことがることが可能になります。またそこで相手が食い下がってきたとしても、自分が現在手掛けている業務がいかに重要度が高いかを主張し、もしその業務を入れるのなら何を後回しにすればいいかを言うことで上司や他のスタッフもこれ以上あなたに業務を頼めなくなってしまいます。さらには他のスタッフの業務量も把握することでその人に依頼された業務を振ることも可能になるので、ここまで材料をそろえておくといい断り方をすることができ、本当に重要な業務だけに集中することができるようになります。しかも、そういういい断り方が逆にあなたの評価を上げていくことにも繋がっていきます。ですから今回述べた内容をぜひ実践して、いい断り方ができる人になってください。ではまたお会いしましょう!!

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